性病予防

 

★ STD (SEXUAL TRANSMITTED DESEASE) 性行為感染症

★  HIV感染者(かもしれない方)との性行為

★ STDの知識を身につけて自衛しなくては

★ 100%完璧なサイフ・セックスではなく、リスクを減らすセイファー・セックスの方法

★ まずは性病別の知識
   
性病感染の経路
    完治できるSTD、完治できないSTD

★ 参考資料


★  HIV感染者(かもしれない方)との性行為

 『売る売らないは私が決める』で、ハスラー・アキラの文章が感動的。相手が例えHIV感染者でも、セイファー・セックスをした上でセックスしたらいい。この発想ってすごいですよ。そのHIV感染者の男の子、彼氏ができたって。「お互いセイファー・セックスをしよう」って。

『セーファーセックスガイド』 を書かれたゲイの砂川秀樹の主張もすごい!
HIVは検査をしなきゃ判らない。だから検査に行こう。HIV/AIDSは自分の健康の問題だ。早期発見・早期治療が肝心だ。それに万一、HIV陽性だったとしてもスケベの相手は見つかるさ。セーファーセックスを知ってるジーメン読者ならね」
「実践セーファーセックス」で、HIV感染者とセーファーセックスをし、相手「やっぱりセックスっていいなあ」って。感動的。

 ゲイってひらけた考えの方々がいらっしゃいますね。すごいわ。

 性病予防のための情報の本やパンフレットやサイトで、「不特定多数(身元不明のやつ)とのセックスはしないこと」とか主張するのがあるのよ。
 でもそいつらの論理を破壊する存在がいる。身元不明どころか、そのものズバリのHIV感染者とセイファー・セックスの方法でセックスするのがいるのね。驚き! 今も元気で生きています。
 「不特定多数とセックスするな」って主張する方々へ。次々と処女(童貞)とセックスするのだと、性病には感染しませんよね。特定でも、HIV感染者とパートナー・シップを築いてセイファー・セックスしながら関係をもっているのがいるとか。人が「HIV感染のリスクはあっても、この人(HIV感染者)と愛し合う」って判断だってあっていいしね。

 

★ STDの知識を身につけて自衛しなくては

 80年代のエイズ騒動のとき、オヤジ雑誌が「処女とセックスしよう!」って。女性の純潔賛美をし、性病に感染した女性や感染可能性のある女性を貶める考え。すごいいや。

 私は「病気感染はしたくない」って考えですけど、「感染した方」が「悪」って考えじゃないですよ。例え「感染した方」でもセイファー・セックスの知識があって実践してくれるならセックスしてもいいじゃないって思ってますよ。コンドームつけてくれない方よりはね。

 

★ 100%完璧なサイフ・セックスではなく、リスクを減らすセイファー・セックスの方法

 アフリカのどっかの国の権力者が「エイズ蔓延しないように2年間セックス禁止!」やて。コンドーム大量配布しようとしたら、保守派たちから「性の放縦を進める気か!」ってつきあげをくらったからやて。
 国を治めるものにとって、性病の蔓延しない「完璧に安全なセックス」って、処女と童貞が一生その人とだけセックスすることでしょうね。私は、そういうのは窮屈で実効性がなく無理だと思いますよ。

 私がこれから言うのは、性病感染のリスクを減らす方法です。より安全なセックス、セーファー・セックス。もちろん100%完全に安全ってことはないですよ。それいったら生きて行く上で100%安全ってことはないしね。車に乗るのも飛行機に乗ってNYに行くのも危険な目にあう可能性はあります。だからって家の中に閉じこもって人生の楽しみを無にするのもつまらないしね。リスクがあっても楽しみを求めるって判断があってもいいしね。ところがセックスに関してとなると、特に女性がセックスするとなると、いきなり世間の人々の中には、100%完璧な安全を要求し、そうでなかったら「セックスをするな!」って余計なお世話な主張するのいるじゃないですか。避妊も性病予防も100%絶対安全ってことはないけど。

 まあ、女のための100%完璧なセーフ・セックスって、純潔を守り、身元の確かな人と結婚してからセックスし、その人とだけ交わるって。そら、そうですけどね。

 今のこの時期に、女性がセックス賛歌を主張するのは、かなりリスクの高い行為です。

 1999年にやっとのことで避妊用低用量ピルが解禁されました。国連加盟国では最後。北朝鮮よりも後!
 それ以前に厚生省がピル認可を見送った理由が「ピルを解禁することでコンドームの利用が減り、生でセックスするのが増え、エイズが蔓延するから」やて。ピル解禁反対派の主張の一つもそう。
 「性病の蔓延を防ぐため」という名目をたてて、女性に犠牲を負わせる考えで、ひどすぎると思います。

 政府が「国民の性病の蔓延を防ぎたい」というなら、「ピル解禁反対」「セックス禁止」なんて国民の行動の規制なんてせず、
 ・  セックスしたい方々向けに、性病予防のためのいい情報を提供すること。
 ・  コンドームの使用を推奨すること。
 ・  しっかり性病の定期検査を呼びかけること。性病の定期検査は、普通の人には敷居が高いけど、その敷居を低くすること。匿名での診察が受けられるようにするとか、低料金にすること(できたら無料)。土日祝日や夜間でも検査・治療ができるようにするとか、診療日時をふやすとか。
 ・ 異常があったらすぐに病院に行き、完治するまでセックスを控えることを呼びかけること。自分が性病だと分かったら、それまで性行為のあった方にすぐ連絡をすること。
 ・ 早期発見早期治療。

 HIVの対策を本気で考えるのなら、「だから、性的放縦はいけない」「特定の相手とだけしかセックスをしてはいけない」「だから未成年少女のセックスはいけない」「だから、同性愛はいけない」「だから、売買春はいけない」と、病気を名目に性行動を規制し、モラルを押し付けるのでなく、売春や同性愛、ナンパしてのセックス、売買春とかの性的自由を全面肯定した上で、どう病気を予防し、早期発見治療し、他者に感染されない・させないことを考えることが必須でしょう。

 性病蔓延をもちだして、女の性を抑圧しようって考えの方がたくさんいます。
 私はもてない女ですが、若くてキレイな女の子らが美少年達にキャーキャーむらがりうれしそうにセックスしまくってもいいって思っています。どうぞご自由に。
 でも、もてない方々の中には、女の子らがセックスしまくるのに異常な関心と憎悪をもっているのがいて、本音は「許せん!」なのに、性病の蔓延予防を建前に、女の子らのセックスを抑制しようとしています。
 避妊用低用量ピル解禁反対論者の意見が「コンドーム使用が減り、性病がひろがる」です。性的に解放された女は性病をひろめる元凶として、敵意にさらされたりします。こうして、貞操守秘へと囲い込もうとする考えです。

 又もっとねじれた主張をするのがいます。「昔から時の権力は、売春婦などを、管理規制してきた」「政府が、性病の蔓延を防ぐためと言う名目をたてて、女性を管理・規制しようとするだろう」って。ここまでは分かる。ところが→「そうならないように、ピルの解禁には反対」ってなんでやねん!

 


 セイファー・セックス。私のひ弱いオツムに、単純で分かりやすいの。

 ・ HIV感染にだけは要注意! それ以外は、早期発見・早期治療でまずは大丈夫

 ・ 男性相手に性行為をするときは、フェラもセックスも必ずコンドームをつけてもらう。
 ・ 男性の先走り液、精液を、自分の粘膜(口内、性器、目)にふれないようにすること。男性も、女性器の粘膜とかには気をつけること。
 ・ さらに性行為後、うがいして、風呂で股間をよく洗ったらいい。洗いすぎて粘膜を傷つけると逆効果なので注意。
 ・ 定期的な性病検査も行かなくては。男性にコンドームつけてもらってても、絶対
100%安全じゃないですしね。コンドームしても感染する性病もあるとか(毛ジラミとか)。キスでもうつるのあるし。早期発見早期治療でまずは大丈夫。

 各都道府県ではHIV抗体検査が、無料、匿名で受けられます。血液検査でHIV抗体反応が分かります。どうせ血液検査するなら、同時に梅毒、クラミジアも検査してくれたらいいのにしてくれません。だいたい週1回ずつで、それもほんの短時間だけだから、検査を受けに行きにくいですね。
 一般の診療所でもなかなか受け難いですね。

 


 

 

 ★ まずは性病別の知識 

 細かい仕組み。これを知った上でなら、細かい応用がききそう。性行為感染症の予防は100%完璧な方法はありません。でも知識があれば、リスクを減らすための助けになるじゃないですか。
 どういう行為で感染するリスクが高いかの知識があれば、どういう行為なら感染するリスクが低いかも分かる。こういう区別がないと、「感染した方」を「怖い」って、「とにかく隔離してーっ!」ってなるけど。知識があれば、こういう恐怖の偏見からはいくらか解放されれるでしょうしね。

 昔は性病にかかったら治療は困難だった。ところが医学の発達で、感染しても医者にかかれば治療できるようになったのもあります。でも未だ治療できないもあります。

 現代の医学では完治できないのをとりあげますね。

 

 まず、今一番怖がられているエイズについて。これにだけは気をつけたらええわ。これ以外のSTDは、早期発見早期治療で、まずは大丈夫。

 まずHIVウイルスに感染しても、潜伏期間があります。今や薬で発症するのをかなり抑えられるので、大量の薬を飲みながら日常生活を送っている方々が結構いらっしゃるって。今の医学ではだいたい10年ぐらい発症するのを抑えられるって。で、ついに発症したのがエイズって。

 中にはパートナーもいて、セイファー・セックスをしながら、いいパートナー・シップをきずいていらっしゃるのもいるとか。驚き!

 ↓以下は、セックスの相手がHIV感染者(じゃないとはハッキリとは確信もてない方)とのセイファー・セックスの方法です。

 HIV患者のウイルスは、感染者の体液に含まれます。汗、唾液、血液、性器からの分泌液(女性の場合は膣分泌液、男性の場合は先走り液と精液)

 唾液中に含まれるHIVウイルスの濃度を、唾液、オシッコが1とすると、汗はさらに低く1未満。精液100なら、血液50、膣分泌液10

    HIVウィルス濃度(唾液を1とした場合)  
精液   100  
血液   50  
膣分泌液   10  
唾液、オシッコ、汗   1 バケツ三杯分の量で感染

 HIV感染者の唾液はウイルスの濃度が低いので、バケツ三杯分飲まないと感染しないって。

 HIVウイルス混入の体液は、皮膚にふれても大丈夫。

 自分の粘膜のバリアを通過して侵入して感染するので、粘膜部分にはふれないように気をつけること。それと傷口からのウイルスの侵入もあるので、注意。

 HIV感染者とのキスは通常の健康な状態なら大丈夫って。
 ただしごくわずかな例だけど、キスで感染したのもあるとか。口中に傷があったり口内の粘膜があれている場合は、そこから粘膜の障壁を通過してウイルス感染しやすいって。虫歯、口内炎、歯茎や舌などに傷口がある、風邪や煙草で口内の粘膜が弱っているなど。又、オーラル・セックスでヘルペスなど他の性病にかかった場合も口内の粘膜が荒れているから、さらに性病の感染リスクが高まる。

 HIV感染者の汗は唾液よりさらにウイルス濃度が低いので、体を舐めても大丈夫。

 他人のHIVウイルスのある体液が、自分の粘膜のバリア(障壁)を通過すると自分も感染します。

 手や足などの肌についた場合は、皮膚を通過しないから大丈夫。傷口がある場合はそこからウイルス感染するかもしれないので注意。

 HIV感染者(男)の性器をフェラチオするのはどうか?
 危ないのが、HIV濃度の高い先走り液と精液。それに気をつけること。

 口内に傷があるときのオーラルセックスは危険。
 どうしても生フェラを要求されて断りきれなかった場合は、舐めるのは男性器の玉や棒などの皮膚部分だけにしておきましょう。尿道など精液の出る粘膜部分は危ないからできるだけ避けましょう。ティッシュで粘膜部分をおさえてから廻りを舐めるとかね。

 精液のついた手などはすぐ拭くこと。手をなめたり、手で目をこすったりしてはいけません。

 HIV感染者(女)の性器をクンニリングスするのはどうか?
 口内に傷があるときのオーラルセックスは危険。危ないのがHIV濃度の高い膣分泌液で、口内の傷口から侵入する可能性あり。サランラップなどでおおった上で舐めるようにするとか。
 傷のない健康な状態の口内なら、まず大丈夫だと思う。 

 HIV感染者に性器を舐められる。
 唾液中に含まれる
HIVウイルスの濃度は低いので、舐められる側の感染確率は低い。
 そのため男性客はセックス産業でセックスワーカーに生フェラを要求しがち。
 ただしセックスワーカーが直前に他の客を相手していて、他の客の精液が口内に残っている場合は危険。HIV濃度の高い精液が、男性の性器の尿道部分(粘膜)にふれて感染する危険性高い。
 又、HIV感染者の口内出血がある場合は、その血液が、舐められた性器の粘膜部分を通過して感染する可能性あり。

 HIV感染者との肌のふれあい(握手や裸で抱き合うの)、かるいキス、飲み物の回し飲み、混浴、面前でのくしゃみ、同じ蚊に刺されること、同居生活などはすべて安全。

 

 梅毒

 昔は恐怖の病だったけど。今は医学が進歩して治療はできます。早期発見、早期治療が肝心。薬物療法で2週間で完治するって。ところが治療するのが遅れたらえらいことになるので、要注意!
 治療したら、他者に感染させることはない。だけど、1度感染すると、血液検査での抗体反応はずっと残ります。海外留学とかなさる方は、健康診断の提出を要求され、HIVと梅毒の検査も含まれますので要注意!

 

 

 ヘルペス

 私は子供の頃から、冬に風邪をひくと唇のまわりにブツブツができて荒れました。「ヘルペス」だって聞かされました。ところが大人になって性病の一つに「ヘルペス」っていうのがあるって知ってショックをうけました。
 風邪のウイルスみたいなもの。ヘルペスウイルスに感染すると一生その人についてまわり、普段は抑えられているけど、その人の体力が衰えたときに暴れだすとか。まあ、一生なんとかつきあっていかなくっては。
 性行為で感染するヘルペスもあるとか。ややこしい。オーラル・セックスをする側でもされる側でも相互感染します。性器挿入の性行為でも感染します。
 完治はできません。発症をおさえることはできます。体力が弱ったときにウイルスを抑える力が弱まり症状がでます。

 

 クラミジア

 治療はできます。早期治療なら抗生物質の服用で大丈夫。ただし、血液検査での抗体反応はずっと残ります。

 

淋病

 今や、抗生物質の効かないスーパー淋菌というのが出現しているとか。

 


 ↑以上、怖がらせるようなこと書きましたけど、HIV以外は、うつされても、早期発見・早期治療でまずは大丈夫ですよ。

 前にある掲示板で「ピル飲んで、男にコンドームつけてもらったら、避妊も性病もまずは大丈夫」って書いたら、
男が怒り狂って「コンドームでは防げない性病もあるんだ!」「こんな気軽なことを書いて、性病蔓延したらどうするんだ!」って。
 別に構いません。コンドームで防げない性病もあるけど(例・毛ジラミとか)、そんなん早期発見・早期治療すればいいんだし〜。
 若くてキレイな女の子らが「HIVには気をつけなきゃいけないけど、他の性病かかっても、治療すればいいんだ〜」「よ〜し」で若くてキレイな男の子らとセックスしまくってもいいんですよ〜だケケケケケケ。

 私は全然もてませんから、男とのセックス全然(涙) ←じゃあ、なんでこんなん調べてまとめてるねん! 豚に真珠やで、ったくよ〜!

 

  


コンドーム

ラテックス製 短所 油成分に弱く目に見えない小さな穴があきやすい。女性器に塗る潤滑剤「リューブ・ゼリー」は大丈夫。代用として油成分のあるのは使用しないこと。ハンド・クリーム塗った手で触ったり、口紅やリップクリーム塗った口でフエラしないよう注意。
天然ゴム製  ラテックス製より、性病予防や避妊の効能がひ弱いらしい。なぜ?
メンフェゴールつき 殺精子剤メンフェゴールが塗られているので、避妊の確率が高くなる。厚生省が「避妊と性病感染以外の効能を宣伝してはダメ!」ってことで、パッケージには書かれてはいない。

前は殺精子剤マイルーラと併用できたけど、販売禁止運動をする連中のせいで、大鵬製薬は製造中止を決定。薬局とかにおいてあるのが売れきったら、もう入手不可能。
エーザイの「ネオ・サンプーン」は、ごくたまに薬局でみかける。

ノータッチ 面白い!
ワンタッチ 面白い!
   
ウレタン製コンドーム 穴があいているって大騒ぎになり、回収されましたよね。今は検査を厳しくして厳重なチェックをおこなっているみたいですが。

長所 ラテックス製や天然ゴム製のが油成分に弱く目に見えない小さな穴があきやすかったけど、ウレタン製は油成分に強いらしい。ゴム・アレルギーやゴムの匂いが苦手な方にもいい。

短所 日にちがたつと、なぜか男性器への装着がしにくくなることがある。巻いている部分が固まってくっつくのかな? ウレタン製のんでノータッチかワンタッチ装着のができたらいいね。

   
   

 

女性用コンドーム

   

 


参考資料

『スタジオ・ポットHP』 の松沢呉一の文章 彼はアンチ・セイフ・セックスの主張。「えっ? セイフ・セックスに反対なの?」って驚かれた方は、彼の文章を読んで彼の真意を知ってね。私も彼の考えに同意。
ただ彼には申し訳ないこと申し上げますが、私の↑の主張でさえ怒り狂って反対するのが世の大勢でしょう。さらに、彼の主張は、世間にはなかなか受け入れられないでしょうね・・・。
「滝波リサ HP」「行為別!STD豆知識(プロトタイプ)」 『売る売らないは私が決める』の執筆者の一人。セックスワーカーでフェミニストで大学院生! 彼女の基本的考えに感動。
「モラルドーナッツ HP」 京都を中心にフリーペーパー『コンドーム通信』『性病』発行。すごい充実した内容ですよ。
   
   
   
   
   
「医療法人さたクリニック」「性行為感染症(STD)」  予防法ではないけど、知識としてかなり参考にさせていただいた部分ありました。
「よしみつ婦人科クリニック」
「STD Q&A」
 
「コンドーム豆知識」  
「メルクマニュアル日本語版」 メルク社(Merck & Co., Inc.)発行の『メルクマニュアル』(The Merck Manual of Diagnosis and Therapy)は、世界各国語に翻訳されているもっともポピュラーな医学書です。