このネタは元々海外の芸能記事専門の翻訳ティームの同人誌に「淀川長治追悼」って記事を投稿したやつで(1999年2月発行)、そしたら山形県のユリアさんからお手紙が届きました。以下は許可を得た上で転載したものです。                 

 

           淀川先生についての文章は、やはりとてものら猫の手さんらしいと思いました。

 淀川さんがお亡くなりになってしまったことは、私にとっても本当にショックでした。

 のら猫の手さんは、淀川さんに対して同士的なシンパシイを感じていらしたんですね。

 私は、映画が好きで好きでたまらなくて、その情熱で輝いていらっしゃる淀川さんが大好きでした。一度だけ、淀川さんのお話を聞く機会がありました。壇上の淀川さんは、テレビで見るよりはるかに小柄で、背中がとても曲がっていらして、そろそろと少しずつゆっくりとしかお歩きになれなくて・・・。私は淀川さんのお姿を見ただけで、自然に涙がこぼれてしまいました。それだけで感動しましたし、山形まで来てくださったことが有り難くてたまらなかったのです。山形に一緒について来て、あれこれと淀川さんのことを気遣うおすぎさんの姿もとても素敵でした。あの日のことは、一生の思い出です。

 のら猫の手さんがお好きだという作品の中では、”Mr.レディ Mr.マダム”は私も大好きな映画です。2までは見ました。この作品は吹替も最高でした(黒沢良&金田龍之介のご両人ね)。あと年表にあった”アネザーカントリー”は忘れられない作品のひとつです(不満な点もあるけど!)。

 でも私はゲイ映画ということで両作品を見たつもりはありませんでした。作品そのものが良かったという受け止め方です。これまで、ゲイ映画だから見ようとか見たくないとか思ったことはなかったですね。たとえゲイがテーマであり主人公であったとしても、それは作品のとっかかりにはなると思いますが、結局作品を通じて描かれるのは人間そのものだと思うし、受ける感動も他の作品と何ら変わりがないと思います。

 もちろん、これは私の見方・考え方であって、のら猫の手さんとしては話が合わん!とお思いになるかもしれませんね。のら猫の手さんは、何に対してもご自分の確固たる見方やポリシーをお持ちだし、それを独自の切り口で個性的な文章になさるので、本当に素晴らしいと思っているんですよ(お世辞じゃないよ!)。ゲイのことに関しても、のら猫の手さんのように追及している訳ではないので、いろいろ語り合う相手にはならないかもしれないけれど、またいろいろうかがいたいと思いますし、同人誌上でもパワー全開で爆発してください!

        

 

                私は、あの人のこと、笑いものにしただけ、ただ単に面白がって観察してきただけ。

 あの先生の死後、マスコミで最低限の礼儀として関係者がヨイショのお悔やみを言うのは分かるけど、でも近頃ヨイショ本の出版がすごすぎでチョット気色悪さを感じています。

 ただ、マジメに先生のことを愛していた方がいらしたんですね〜驚き。