井上はねこへの批判 4
以下、井上はねこ様に捧げます
『うさぎや日乗』 1999年2月10日夜(水)オフィスにベッドがやってきた!(笑)
(略) さて、参加しているメーリングリストに届いたメールによれば、オランダ・ハーグで開かれている国連人口・開発会議で、日本から参加している「女性と健康ネットワーク99」のメンバーが、「低容量ピルの即刻認可を!」という声明を発表して、喝采を浴びたそうな。 やはり、バイアグラの異例のスピード認可に比べて、ピルが、臨床試験開始以来13年もたってなお認可されないのはおかしいと、両者が比較されている。改良の重ねられたピルの安全性はバイアグラよりはるかに高く、国連加盟国でピルを認可していないのは日本だけだとも書かれている。 ふうん、そうだったのか。 彼女たち(堂本暁子さんや小宮山洋子さんなど、テレビ業界出身の国会議員さんたちがハーグに出かけているみたい)のたたかっている相手が、村上正邦議員(支持母体は「生長の家」)を筆頭とする家父長主義的おやじ政治家であることは、私も知っている。 それでも私、ピルの認可に、双手をあげて賛成できない。「環境ホルモン」が女性ホルモンにとても似ていると知ってからはなおさらそうだ。自分で自分の身体に嘘を付く(疑似妊娠状態を作る)という発想が、どう考えても納得できないという理由も大きい。 アメリカでは、更年期(排卵が終わる前後に起きる心身の不調)の治療に女性ホルモンが使われるのは当たり前のようだが、遠からず来るであろうそのときにも、ホルモン投与を受けるつもりはまったくない。身体の変化を受け入れて受け入れて、つらくなったら鍼灸治療に通うつもりだ。 我ながら頑固だと思うけれど、かけがえのない身体だからこそ、納得できないことはしたくない。 (後は略) |
1 | 「自分の身体に嘘を付く/自分の身体に嘘をついていない」とはどう区別するのか? 井上はねこ様のおっしゃってるのは、あまりにも曖昧な定義ではないのか? |
2 | 「自分の身体に嘘をつく」のはダメなのか? |
3 | 曖昧な定義をたて、恣意的に否定するのはいかがなものか |
4 | あなたの「自分がしたくないことは、しない」という意志は尊重しますが、他人に押し付けるのはいかがなものか。 |
5 | 官僚が法律で禁止するのはいかがなものか。曖昧な定義で否定するのは、どれを認可するか、しないかも官僚の思惑次第になり、官僚独裁体制をうむのではないか? |
まとめ |
どうせなら、現代医療の禁止や規制を主張なさらずに、禁止されている医療への官僚規制を撤廃しませんか? 官僚の許認可権や医療関係者の独占体制を解体しませんか? |
「官僚に認可された医療だけ正当で、それ以外のはオカルトだ!」VS「自分の身体に嘘をつく医療は禁止だ!」って対立の不毛 |
権力が、曖昧な定義をたて、恣意的に禁止したり強制したりするなんて恐ろしいことだということに注意してください!
「清潔な」ファシズムに注意してください。
1 「自分の身体に嘘を付く/自分の身体に嘘をついていない」とはどう区別するのか? 井上はねこ様のおっしゃってるのは、あまりにも曖昧な定義ではないのか?
避妊やホルモンに関してだけ、なんでこんなにに、偏狭な清潔になるのでしょう?
あらゆる医療は、不自然なんですよ。人工的なんですよ。身体に嘘をついているんですよ。
ところで、「自分の身体に嘘を付く医療」の厳密な定義は難しいな。「自分の身体に嘘を付いていない医療」の定義は難しいな。私もよう定義づけられないや。
「自分の身体に嘘を付いていない」っていうのなら、身体の不調があっても何もせず、病もそのまま受け入れて、死んだら死んだで、それも自然の摂理とする生き方ぐらいなかあ? 今、どこかの宗教団体の信仰で、そういうのあるみたいね。
純粋に「自分の身体に嘘を付いていない」ので、しかも「医療」行為って言えるのは、「自己治癒力」だけで後は何もしないか、「手かざし療法」「お祈り療法」ぐらいかなあ?(笑)
【医療改革の前進がめざましい欧米では、現代西洋医学を補完し、またはそれに替わりうる医学体系及び治療法を総称して「代替医療」「補完医療」と呼んでいます。それは現代西洋医学を否定するものでは無く、西洋医学と併用或いは補完する治療法です。又、西洋医学と代替医療(東洋医学)を融合した医学を統合医学(ホリスティック医学)と呼びます。】 ←『なめ猫ニュース』の『代替医療と統合医療』の説明が簡潔なので引用させていただきました。
漢方薬、鍼灸法、気功療法等の中国医学、チベット医学、インド医学(アーユルヴェーダ)、チベット医学、ユナニ(ギリシャ)、ホメオパシー、自然療法、温泉療法 | ||
マッサージ、指圧、柔道整復、カイロプラクティック、オステオパシー、リフレクソロジー | ||
食事療法、マクロビオテック、ハーブ、アロマテラピー、健康補助食品、 | ||
カウンセリング、サポート療法、精神療法、心理療法、催眠療法、バイオフィードバック、めい想、芸術療法、音楽療法、イメージ療法、 手かざし療法、お祈り療法などなど・・・ |
欧米の白人たちが地球上の主導権を握るようになったのは、歴史上の色々な偶然の重なりのせいで、絶対的必然ではないらしい。白人が本来優れているとかでもないし、白人の作り出した文明が最優秀ってわけでもないらしい。
「歴史に『もしも・・・』はない」というけど、もし色々な偶然が重なれば、地球上の覇権を握ったのは東洋だったかもしれないし、インドだったかもしれないし、アフリカだったかもしれないし、ネイティヴ・アメリカンだったかもしれない。そして医療は東洋医学やインド医学やアフリカ医学やネイティヴ・アメリカンの医学が主流になっていたかもしれないし、西洋医学のほうが「代替医療」「補完医療」って呼ばれていたかもしれない。
かつての江戸時代の医者を題材にした日本の漫画や歴史小説とかを読んだ(みなもと太郎『風雲児たち』、司馬遼太郎『胡蝶の夢』、手塚治虫『陽だまりの樹』などなど)
かつての日本では死体を刃物で解剖して記録するということへのタブー感が強かった。江戸時代、医者として開業しているのでさえ、人体解剖なんてしたことなかったとか。人体解剖を、見ることもなかったとか。
江戸時代、日本は鎖国していて、長崎のある一画だけを通じて中国とオランダとだけは通商をしていたとか。
中国輸入の資料で、人体解剖図というのがあったけど、その人体解剖図じたいがとんでもない間違いだったとか。医者のほとんどは、その間違った人体解剖図だけしか見なかったとか。医者で腑分け(ふわけ)(死体の解剖)を見学するのでさえ、ごく珍しかったとか。医者が実際腑分けを見て、「中国伝来の解剖図と違う」「この死体は間違った体をしている」とショックをうけたとか。医者の中には、その腑分けを見るだけ見て、筆で記録したのもいるけど、そういうことするのじたい、すごく珍しかったとか。
で、実際、その腑分けをするのが、江戸時代の身分制度で最下層とされた、いわゆる・・・その・・・・えっと・・・非人だったと(冷汗)。死体解剖をすることを、医者が忌避したのですね。山脇東洋って京都のお公家はんつきのお医者様で、「お公家様を診る手を、そんな汚らわしいことできますかいな」って自分では死体の解剖はしなかったって。
オランダから輸入された医学書『ターヘルアナトミア』を入手した医者、杉田玄白たちは、その本を携えながら、非人が死体の腑分けをするのを見て、その本の人体解剖図の正確さに驚いたとか。
西洋では、死体を刃物で解剖し記録するということが発展していたのですね。その違いは大きい。日本の医療が、西洋医療にかなわかった最大の要因はそこだと思う。
西洋医療に感じるのは、よく言えば、「冷静」「客観的」「合理的」。悪く言えば、どこか「即物的」というか、「猟奇」というか。
西洋医学が世界の主流となったのが不幸な面もある。欧米の許認可された医療は、人間の身体をあくまでも即物的にとらえ、労働機能の部品として、患者はまるで機械工による機械の修理みたいな扱いでしょ。患者を器具で固定し、身体の特定の部分を機械で調べ、メスで切り、又つなぐ。それも工場のベルトコンベア・システムみたいに、医者たちは患者を次々とさばいていく。そういう現代欧米文明の医療に違和感を抱いている方々が大勢いらっしゃるでしょうね。
東洋伝統の医療こそが主となり、欧米の現代先端医療などはあくまでもその補助となるほうがいいなと思う面もある。
又、現代医療は進歩したけど、欧米に限らず日本も、現代の医療は、効率化を推し進めるあまり、どこか工場みたい。あまりにも違和感を感じる方々も大勢いらっしゃることは、私も想像つきます。
私もそういう現代医療への違和感をもってらっしゃる方々へのの想像力を働かした上で、でも井上様の主張には「清潔なファシズム」が感じられましたので批判をさせていただきます。
癌に関して、「手術はほとんど役にたたず、抗がん剤治療に意味のあるがんは全体の一割にすぎず、がん検診は百害あって一利もない」と主張なさる方が現に実在します。(近藤誠『患者よ、がんと闘うな』)
癌治療で、近代欧米医療じゃなく、民間療法で治療しようという考えの方々が、アメリカにも日本にもいます。お祈り療法、瞑想療法、食事療法(マクロビオティック療法)、ハーブ療法、免疫療法(ビタミンC大量投与)、MMKヨード療法、生薬療法、鍼治療、少食療法、漢方薬、ニンニク、ニンジン、アガリクス茸などなど。
『がんの民間療法』日経(1996-07-10) |
東茂由『医者に見放されたガンが治った! 絶望を救った奇跡のガン治療法』日本文芸社 (1993-05-20) |
阿部 博幸『ガン治療の壁を打ち破ったのはやっぱり漢方だった!』メタモル出版(2001-11-25) |
仏陀修如『近代医学は大きな過ちを犯している』文芸社(1998-10-25) |
民間療法研究会『究極の民間療法ガイド』東洋経済新報社(1996-04-25) |
段勲『ガンが治った!―代替医療最前線〈99年度版〉』ガイア出版;ジュピター出版 (1999-04-05) |
ガン治療に、ニンニク、ニンジン、茸なんて、失礼だけど笑ってしまう・・・。
又、「健診は健康のためにならず、予防接種は障害をもたらす」と主張するのもいます(近藤誠『医原病』)
「エホバの証人」って宗教の教義では、かつては「医者は悪魔だ」って医者ににかかるのも禁止していました。そして今現在でも、輸血が禁止されています。ずっと前、信者が自分の子が病気なって病院かつぎこまれても、輸血をするのを拒否して死なせてしまったって大ニュースなりましたよね。
「クリスチャン・サイエンス」って宗教は、 西洋近代科学的医療にはあきたらない方々のための代替医療で注目を集めています。「宗教的治癒(お祈り療法)」で有名で、祈りが健康に及ぼす好ましい影響に関して相当量の研究データをまとめていて、アメリカ現代医療業界からも大変な注目を集めているとか。
ただ、かつてのハリウッド大女優ジーン・ハーロー(1911〜37)は母とともに信者だったとか。身体に不調があろうが信仰で治療できると信じたので病院には行かず、彼女が倒れても母親は病院には運ばず、彼女は20代で肝臓疾患で急死したって。
よう宗教団体が「医者に見離された患者がうちの宗教でお祈りすることで直った」って主張するでしょ。「お祈りをすることで、自分の中に潜在的に眠っている自己治癒力を高める」とか。信仰だけじゃなく、医者に見離された患者が何もせんで直ったって例もたくさんあるらしい。確かに今の現代医学では解明できない現象がまだまだたくさんあるらしい。
「お祈り療法」、私、最初は笑ったけど。これ、アメリカの国立の研究所では実際には治癒例が客観的データとしてまとめられ、現代科学医療業界でも注目を集めているとか。
インドのヨガなどは、普段から自己治癒力を高めるための精神と肉体の鍛練をしておくことだとか。
井上様は鍼灸治療に対して、かなりの信頼と愛情をお持ちのようです。そのお気持ちに対して全く否定する気はありません。
鍼治療に関しても副作用が報告されているらしいですけど(→一応コチラ)、それを知った上でなさるなら、井上様の意思を尊重します。
ただ、井上様の論理で言うと、鍼灸治療を否定し法律での禁止を訴える方々が現れたらどうなさるおつもりでしょう? 世の中から、治療法がドンドン否定され禁止されますよね。と、皮肉の一つでも言いたくなります。
医療の歴史ですが、かつて日本はアメリカと戦争をし、1945年に敗戦、アメリカから占領軍が来て、日本の土人を再教育しようとしました。頂点がマッカーサー、医学会を牛耳っていたのがサムス。占領軍のサムスは、鍼灸治療を日本の土人のオカルトみたいなものと禁止しようとしましたが、鍼灸師たちの猛反対でどうにか容認されるようになったとか。とりあえず、マッサージの一種って感じで、それでも規制だらけで、その規制撤廃を訴える動きもあるとか。例のサムスの鍼灸禁止の考えは、井上様とは同じコインの表と裏ですね。「オカルト禁止」と、「身体に嘘をつく医療の禁止」、お上からの国民への一方的な押し付けで、どちらもどちらです。本当にいいのは、患者の判断にまかせることじゃないですか。
それにしても、エホバの証人信者が自分の子供の輸血を拒否して死なせてしまった事件で、色々な方々が意見を述べたのね。
ある針きゅう接骨師が例の信者を擁護したのね。そしたらある医者がHP上でそいつを徹底批判! 私はいくらなんでも、例の針きゅう接骨師の主張はムチャや思うな〜。
さあ、井上はねこ様は、この針きゅう接骨師の主張を擁護するのでしょうか?
井上様の「自分の身体に嘘をつく」医療って定義は曖昧なんですよね。
「自己治癒力」だけで治療しようという思想の方々がいらっしゃっても構いません。ただ、井上様の論理からしたら、「癌はお祈りで治療した」って主張さなる方が、あらゆる現代医療を否定なさったらどうなさるのでしょう? 自然治癒力だけで、輸血拒否の信念の方々がいらしたら、どうなさるのでしょう? 癌の外科手術も否定なさるのでしょうか? 輸血も? と、皮肉の一つでも言いたくなります。
それと、今、人工臓器、臓器移植、人工的な延命策、安楽死など色々話題になっていますが。
井上様は、これらの人工的な医療の全面禁止を訴えるのでしょうか? それとも井上様個人の好き嫌いだけで、それぞれ「これは利用してもよろしい」「これは身体に嘘つくからダメ」って他の一般人にも押し付け、法律で禁止したり、利用してもいいかを決めるのでしょうか?
私は、人工的な医療でも、それぞれ個別に、国民的合意を考えていくべきだと思っています。好き嫌いじゃなく、曖昧な定義で権力が恣意的に否定したり容認したりすのでもなく、キチンとした論理で国民的合意をえていく必要があるでしょうね。
私は個人的には、チューブだらけで寝たきりのまま人工的な延命策はしたくないし、いざとなったら安楽死させてほしい。
人工臓器や臓器移植についてはまだまだ判断保留です。
又、生殖の面でも、かなりものすごい医療が進みすぎてついていけない面もあります。代理母とか。精子や卵子の売買とか。私、それらに対してはまだまだ判断保留中です。
色々な主張があってもいいと思ってますし、それを発表なさるのもいいです。
現代社会では、これだけ医療への情報が混迷している。たくさんある医療から、たくさんの情報を取捨選択して、自分にとって一番納得のいく医療を選ぶのが一番でしょう。本人が納得しないのを、他人が押し付けてもしょうがないでしょう。
私自身のことを言えば、ひどい喘息で、咳、鼻水、痰などの発作がひどく日常生活にもさしさわっています。内科医だけじゃなく、色々な治療をうけています。カイロプラクティックとか。呼吸法やストレッチもコツコツやっています。
ただ、井上様のr先ほどの文章を読んで、反面教師にさせていただきました。自分の治療法を絶対として、「清潔なファシズム」、他人への独善の押し付けだけはしないよう心がけように心がけようと思いました。
井上様みたいな主張は、「独善かもしれない」「清潔なファシズムかもしれない」と自分を省みるという謙虚さをもってください。
「自分の身体に嘘を付く」のは、いけないことなのか?
それと人工的な医療で、女性が、不幸から逃れるために、人口妊娠中絶と言う「不自然」なことをするのも、容認しますよ、私は。妊婦の身体を機械で固定し麻酔をかけメスで身体を切り刻み・・・・確かに「自分の身体に嘘を付く」「不自然」であり「猟奇」だわ。でも私は、それを容認するのも女性のためだと思いますよ。
井上様は、人口妊娠中絶と言う【自分で自分の身体に嘘を付く】【という発想が、どう考えても納得できない】と厚生省による禁止を訴えるのでしょうか?
曖昧な定義をたて、恣意的に否定するのはいかがなものか
「自分の身体に嘘を付く/自分の身体に嘘を付いていない」
私自身は、現代西洋医学も利用するし、「代替医療」「補完医療」の一部も利用する立場です。マッサージ、カイロプラクティックとか温泉療法とかね。
井上様が「代替医療」「補完医療」「伝統医療」だけ利用したいとか、「代替医療」「補完医療」「伝統医療」の一部だけ利用したいとか、「現代西洋医療」は全く利用したくないのなら、井上様個人の勝手ですが。
ただ、厚生省に「現代西洋医療」を禁止しろと訴えて一般利用できないようにするのは、はっきりいってこれはとんでもない話ですよね!
又、もし井上様が全ての「現代西洋医療」を全否定し、厚生省による全面禁止を訴えるならまだしも一貫性があることはあるけど(「一貫性がある」というだけで、私はこんなこと正しいなんて全く思ってませんよ)、でも、なぜ現代西洋医学のうちの経口低用量避妊薬ピルだけ一般利用禁止を訴えるのでしょう?
セックスに関しても、「男女格差があり、男女対等ではないこんな社会での、あらゆる男女関係は、男性による女性への強姦である」として男女の性関係を全否定するフェミニストがいますよね。実際、男性との性行為を一切拒否する禁欲主義のフェミニスト集団がいます。私はこんな考え、全く同意できませんが。でもそういう主張のほうが、一貫性があることはある。ご自身の信念で尼僧みたいに禁欲なさろうと、どうぞご自由に。
又、「男女格差があるから、あらゆる男女の性行為、恋愛、結婚を法律で禁止する」って主張も一貫性はあることはある(しつこく繰り返すけど、私はそんな考えには絶対反対ですよ)。それに比べて、井上様は、ピルの解禁反対とだけを主張する。
癌に関して、「手術はほとんど役にたたず、抗がん剤治療に意味のあるがんは全体の一割にすぎず、がん検診は百害あって一利もない」と主張なさる方が現に実在します。(近藤誠『患者よ、がんと闘うな』)
癌治療で、近代欧米医療じゃなく、民間療法で治療しようという考えの方々が、アメリカにも日本にもいます。お祈り療法、瞑想療法、食事療法(マクロビオティック療法)、ハーブ療法、免疫療法(ビタミンC大量投与)、MMKヨード療法、生薬療法、鍼治療、少食療法、漢方薬、ニンニク、ニンジン、アガリクス茸などなど。
『がんの民間療法』日経(1996-07-10出版)、
東茂由『医者に見放されたガンが治った! 絶望を救った奇跡のガン治療法』日本文芸社
(1993-05-20出版)、阿部 博幸『ガン治療の壁を打ち破ったのはやっぱり漢方だった!』メタモル出版(2001-11-25出版)、
仏陀修如『近代医学は大きな過ちを犯している』文芸社(1998-10-25出版、
民間療法研究会『究極の民間療法ガイド』東洋経済新報社(1996-04-25出版)、段勲『ガンが治った!―代替医療最前線〈99年度版〉』ガイア出版;ジュピター出版〔発売〕
(1999-04-05出版)
又、「健診は健康のためにならず、予防接種は障害をもたらす」と主張するのもいます(近藤誠『医原病』)
そら、私自身は、「代替医療」「補完医療」のうちの一部だけには興味がある。マッサージやカイロプラクティックや温泉療法とかね。
けど、「手かざし療法」「お祈り療法」などには、私の美意識でする気はなし。私も最初は笑ったけど。よう宗教団体が「医者に見離された患者がうちの宗教でお祈りすることで直った」って主張するでしょ。「お祈りをすることで、自分の中に潜在的に眠っている自己治癒力を高める」とか。信仰だけじゃなく、医者に見離された患者が何もせんで直ったって例もたくさんあるらしい。確かに今の現代医学では解明できない現象がまだまだたくさんあるらしい。これ、アメリカの国立の研究所では実際には治癒例が客観的データとしてまとめられ、現代科学医療業界でも注目を集めているとか。でも私はする気なし。
だからといって、私の実感をもとに、手かざし療法、お祈り療法を他人に利用するな!なんて法律での規制を訴えたりするつもりは全くありません。やりたかったら、どうぞご自由に。
井上様は鍼灸治療に対して、かなりの信頼と愛情をお持ちのようです。そのお気持ちに対して全く否定する気はありません。
ただ、井上様の論理で言うと、鍼灸治療を否定し法律での禁止を訴える方々が現れたらどうなさるおつもりでしょう? 世の中から、治療法がドンドン否定され禁止されますよね。と、皮肉の一つでも言いたくなります。
それにしても、エホバの証人信者が自分の子供の輸血を拒否して死なせてしまった事件で、色々な方々が意見を述べたのね。
ある針きゅう接骨師が例の信者を擁護したのね。そしたらある医者がHP上でそいつを徹底批判! 私はいくらなんでも、例の針きゅう接骨師の主張はムチャや思うな〜。さあ、井上はねこ様は、この針きゅう接骨師の主張を擁護するのでしょうか?
井上様の「自分の身体に嘘をつく」医療って定義は曖昧なんですよね。
「自己治癒力」だけで治療しようという思想の方々からしたら、あらゆる医療は否定されますよ。輸血も。癌の外科手術もね。と、皮肉の一つでも言いたくなります。
井上様は、「男女平等ではない社会では、恋愛もセックスも結婚も禁止しろ!」「夫婦別姓すら、結婚制度を生き延びさせるやつだから反対する!」とまでは主張する覚悟はない。だから、性的保守派が喜びそうなことだけピックアップして禁止を訴える。
井上様は、「不自然な医療は全て禁止しろ!」とまでは主張する覚悟はない。だから、性的保守派が喜びそうなものだけをピックアップして禁止を訴えたりする。
あなたの「自分がしたくないことは、しない」という意志は尊重します。
が、他人に押し付けるのはいかがなものか。
「クリスチャン・サイエンス」って宗教は、 西洋近代科学的医療にはあきたらない方々のための代替医療で注目を集めています。「宗教的治癒(お祈り療法)」で有名で、祈りが健康に及ぼす好ましい影響に関して相当量の研究データをまとめていて、アメリカ現代医療業界からも大変な注目を集めているとか。
かつてのハリウッド大女優ジーン・ハーロー(1911〜37)は母とともに信者だったとか。身体に不調があろうが信仰で治療できると信じたので病院には行かず、彼女が倒れても母親は病院には運ばず、彼女は20代で肝臓疾患で急死したって。
「エホバの証人」って宗教の教義では、かつては「医者は悪魔だ」って医者ににかかるのも禁止していました。そして今現在でも、輸血が禁止されています。ずっと前、信者が自分の子が病気なって病院かつぎこまれても、輸血をするのを拒否して死なせてしまったって大ニュースなりましたよね。
人が「近代的な西洋化学医療行為をしてまで生き延びたくない」と拒否して死ぬのも、その人の勝手ですよ。どうぞご勝手に。そういう自己決定も、私はもちろん尊重しますよ。
又、ご自分の信念を発表し、他人を勧誘したり影響をあたえていくのもご自由にどうぞ。
そういう方々の影響で、大勢の追随者がでても、私は構いません。私、べつに医療関係者じゃないし、なんの利害関係もないし。ピル反対論者の主張で、大勢の女性が感銘をうけてピルを利用しなくなっても、私は構いません。だからピル反対論者も、ピルが解禁されても、他の女性たちに利用しないよう訴えていったらいいしね。
私はただ、法律で禁止して人々が利用できないようにするっていうのがイヤなのよ。
人が他人に自分の主義主張を押し付けたり(例え自分の実の子でもね)、他人にまで輸血からピルから近代的な医療行為まで禁止して利用できないようにするのは独善の押し付けでしょう。
エホバの証人信者が輸血の副作用や害悪、死亡例を述べられています。
ある医者も確かにそれは認めてらっしゃいますが、でもそのリスクがあっても、治療のために輸血をうけたらリスクを上回る効果があることを述べられています。
両方の意見を比べて、どちらの意見をとるかは、あなた次第です。
西洋近代科学的医療にはあきたらない方々のための代替医療が注目を集めています。が、その代替医療(ハーブ療法、鍼灸療法、カイロプラクティックなど)に対しても副作用が報告されています。(→一応コチラ)
そのリスクがあるのを知った上でやるなら、どうぞご自由に。
井上様は鍼灸治療に対して、かなりの信頼と愛情をお持ちのようです。そのお気持ちに対して全く否定する気はありません。
ただ、井上様の論理で言うと、鍼灸治療を否定し法律での禁止を訴える方々が現れたらどうなさるおつもりでしょう? 世の中から、治療法がドンドン否定され禁止されますよね。と、皮肉の一つでも言いたくなります。
それにしても、エホバの証人信者が自分の子供の輸血を拒否して死なせてしまった事件で、色々な方々が意見を述べたのね。
ある針きゅう接骨師が例の信者を擁護したのね。そしたらある医者がHP上でそいつを徹底批判! 私はいくらなんでも、例の針きゅう接骨師の主張はムチャや思うな〜。さあ、井上はねこ様は、この針きゅう接骨師の主張を擁護するのでしょうか?
井上様の論理は、こういう独善の押し付けをなさる方々と同様ですよ。と、皮肉の一つもいいたくなりますよ。
そら、私自身は、「代替医療」「補完医療」のうちの一部だけには興味がある。マッサージやカイロプラクティックや温泉療法とかね。
けど、「手かざし療法」「お祈り療法」などには、私の美意識でする気はなし。私も最初は笑ったけど。よう宗教団体が「医者に見離された患者がうちの宗教でお祈りすることで直った」って主張するでしょ。「お祈りをすることで、自分の中に潜在的に眠っている自己治癒力を高める」とか。信仰だけじゃなく、医者に見離された患者が何もせんで直ったって例もたくさんあるらしい。確かに今の現代医学では解明できない現象がまだまだたくさんあるらしい。これ、アメリカの国立の研究所では実際には治癒例が客観的データとしてまとめられ、現代科学医療業界でも注目を集めているとか。でも私はする気なし。
だからといって、私の実感をもとに、手かざし療法、お祈り療法を他人に利用するな!なんて押し付けるつもりは全くありません。やりたかったら、どうぞご自由に。
癌に関して、「手術はほとんど役にたたず、抗がん剤治療に意味のあるがんは全体の一割にすぎず、がん検診は百害あって一利もない」と主張なさる方が現に実在します。(近藤誠『患者よ、がんと闘うな』など)
癌治療で、近代欧米医療じゃなく、民間療法で治療しようという考えの方々が、アメリカにも日本にもいます。お祈り療法、瞑想療法、食事療法(マクロビオティック療法)、ハーブ療法、免疫療法(ビタミンC大量投与)、MMKヨード療法、生薬療法、鍼治療、少食療法、漢方薬、ニンニク、ニンジン、アガリクス茸などなど。
『がんの民間療法』日経(1996-07-10出版)、
東茂由『医者に見放されたガンが治った! 絶望を救った奇跡のガン治療法』日本文芸社
(1993-05-20出版)、阿部 博幸『ガン治療の壁を打ち破ったのはやっぱり漢方だった!』メタモル出版(2001-11-25出版)、
仏陀修如『近代医学は大きな過ちを犯している』文芸社(1998-10-25出版、
民間療法研究会『究極の民間療法ガイド』東洋経済新報社(1996-04-25出版)、段勲『ガンが治った!―代替医療最前線〈99年度版〉』ガイア出版;ジュピター出版〔発売〕
(1999-04-05出版)
又、「健診は健康のためにならず、予防接種は障害をもたらす」と主張するのもいます(近藤誠『医原病』)
今、癌治療に関して色々な考えの方々がいらっしゃいます。ハッキリ言って、大混乱しています。
癌治療に関して、近代医療や検診を批判があるとか。
癌にきくという民間療法の中には、私からしたら、アホらしいな思う治療法もあります。
だからと言って、「お祈り療法があればいいやろ!」「検診なんてすな!」「病院行くな!」なんて押し付けてはいけないし、同様に現代医療への違和感を感じる方々に「民間療法なんてすな!」なんて押し付けるつもりは全くありません。
癌治療に関して今こんなに大混乱しているのに、私の考えを絶対として、他人に押し付けるつもりは全くありません。私は、それぞれの自己決定を尊重するのが一番だと思います。
それと、今、人工臓器、臓器移植、人工的な延命策、安楽死など色々話題になっていますが。
井上様は、これらの人工的な医療の全面禁止を訴えるのでしょうか? それとも井上様個人の好き嫌いだけで、それぞれ「これは利用してもよろしい」「これは身体に嘘つくからダメ」って他の一般人にも押し付け、法律で禁止したり、利用してもいいかを決めるのでしょうか?
私は、人工的な医療でも、それぞれ個別に、国民的合意を考えていくべきだと思っています。好き嫌いじゃなく、曖昧な定義で権力が恣意的に否定したり容認したりすのでもなく、キチンとした論理で国民的合意をえていく必要があるでしょうね。
私は個人的には、チューブだらけで寝たきりのまま人工的な延命策はしたくないし、いざとなったら安楽死させてほしい。
人工臓器や臓器移植についてはまだまだ判断保留です。
又、生殖の面でも、かなりものすごい医療が進みすぎてついていけない面もあります。代理母とか。精子や卵子の売買とか。私、それらに対してはまだまだ判断保留中です。
それと女性が「妊娠中絶は罪悪で、絶対そんなものしない。妊娠したら必ず産む」という主張をするのは構いません。ただ、それを他人に押し付けるのはダメでしょう。
あなたが「自分がしたくないから、しない」と思うことと、官僚が国民に利用できないように規制するのとでは全く意味が違います。官僚が規制するのはいかがなものか。
又、官僚が曖昧な定義で否定するのは、どれを認可するか、しないかも官僚の思惑次第になり、官僚独裁体制をうむのではないか?
厚生省は「絶対安全なものしか認可しない」
これは一見立派と思うでしょ。
ところが厚生省は、ある薬品に対してはすんなり認可し、ある薬品に対しては異常なハードルの高さを求め許認可しなかった例があったことを知ってください。丸山ワクチンとか。
で、なぜか丸山ワクチンより効果のないのがあっさり認可され、その薬品会社が莫大な利益をあげたり。
だから薬品メーカーとかは、許認可権をもつ厚生省のお役人に対して認可してもらおうと莫大な金額の接待から天下り先まで用意しなくてはいけないとか。
さらに曖昧な定義「身体に嘘をつく/ついていない」、「自然/不自然」なんてことで、官僚が認可したり、しなかったりなんてことなったら大変ですよ。
理想は、いい物は認可する、身体に害があるものは認可しない、です。
ただ、官僚が絶大な権力を持っている現状では、官僚の恣意性で認可が決まるのは、害悪です。
身体に悪いものは、情報さえあれば、自分が利用しないといいうことで防御することができます。
ところが、いいものを許認可されなかったら、いいものが利用できないですよね。
★ 「清潔なファシズム」に注意してください。
★ 自分の偏狭な考えを、他人にまで強制するなんて恐ろしいことですよ!
★ 権力が、あらゆる医療の中から、自分勝手に自分の好き嫌いだけで、恣意的に禁止したり強制したりするなんて恐ろしいことですよ!
★ 権力が曖昧な定義をたて(例えば、「自然か/不自然か」、「自分の体に嘘をついているか/いないか」)、ダブルスタンダードを使い分けて、どれを禁止したり許認可権をあたえるのも、権力の思惑次第になってしまうのは、恐ろしいことなんですよ。
★ 「恐怖のファシスト権力者」っていうのは、政治家や官僚だけではない。「恐怖のファシスト権力者」は、自分の内部にもいるってことに注意してください。
★ 自分の偏狭な考えを女性に押し付けるのは、男性だけじゃない。エリート女性も、他の女性たちを見下し、自分の独善を押し付けようとする。例えフェミニストでもね。
まとめ
どうせなら、現代医療の禁止や規制を主張なさらずに、禁止されている医療への官僚規制を撤廃しませんか? 官僚の許認可権や医療関係者の独占体制を解体しませんか?
高級官僚の許認可権撤廃! 医師免許なしでも治療可! 学歴や資格はあくまでも、客が判断するための一素材でしかない。
以上、現代医療について色々思うことを書きましたけど。
私は、別に現代先進国諸国で大学医学部や薬学部を出て免許を取得した医療関係者たちに媚びへつらう気はないですよ。免許取得なさった医療関係者たちとは全く利害関係ないから。東洋医学などの代替・相補・伝統医療が人々からの圧倒的支持をうけて、現代欧米医療の独占体制の既得権が崩れてもいいとも思っています。
今現代の先進国諸国では、官僚が許認可与えた大学医学部出て医師免許取得した方々だけが患者を治療できるという独占体制になっています。医師免許のない方が治療すると逮捕されます。けど、医師免許のない方が医療行為を行って利益を得てもいいと私は思っています。患者は、医者の公表した学歴と医師免許(というより資格やね)を吟味し、その方にお願いするもよし。患者が、大学医学部出ていないし医師免許(といより資格やね)もってない方に、身体の不調を訴え治療をお願いするもよし。患者が自分で判断して医療者を選べるのね。
免許制度というのは、免許を持った方の独占業務ね。私はそんなのよりも、学歴や「資格」の検定試験で、学歴や資格はあくまでも他人がその人を判断するための一基準でしかない、という考えのほうがいい。
「療術の歴史」、ご一読を。
【昭和22年、突然療術など民間療法が禁止されることになりました。この民間療法の
禁止法を契機に、療術を守るため全国療術師協会が設立されることになります。
その後、健康を維持するために療術を利用したいという国民の強い願いと、全国療術師協会の活発な活動によって療術は「特例的に」生き残ることになりましたが、昭和35年の最高裁の判決によってようやく治療の自由を手にすることになります。
※昭和35年の最高裁の判決は、「有害性」が立証されない限り療術も禁止できないというもの。 】
こういう歴史をもっと調べたいな。
今現代の許認可制度では、大っぴらに治療のできないのがたくさんあります。
例えば、私は体調不良でカイロプラクティックなどを受けていますが、効果ありましたよ。その先生で「今の法律では『喘息治療できます』なんておおっぴらに宣伝できないのよ。ばれたら罰金3億円もするのよ」やて。その先生、張り紙で訴えていたわ「厚生省にカイロプラクティックでの治療も認めてもらうよう、小泉首相にお願いします」とかなんとか。
フィクションですが、『ハリーとトント』って映画で、ハリーってじいさんが留置所いれられたら、同房にネイティヴ・アメリカンのじいさんがいたのね。彼は正式ではない医療行為をした罪として逮捕された。彼はハリーの肩を直してくれるの。現代先進国アメリカでは、欧米の現代医学だけを正当とし、ネイティヴ・アメリカン伝統の医療を禁止するようになってしまったのね。
医師免許のないのが喘息とか治療するなんてこと、医師たちが猛反対するでしょうね、既得権を守ろうと。
それとか、今のカイロプラクティックの先生方も、カイロプラクティックを正式に医療として厚生省に認めてもらおうとするんだけど、「免許のあるのだけ治療できて、ないのは治療できないようにしよう」なんて方向にすすまないでほしい。学歴や資格はあくまでも患者が治療者を判断するための一素材ぐらいに思ってほしい。一流大学出で資格もってる先生に患者が殺到するかもしれないけど、でも「学歴も免許のない先生でもいい」っていう患者の判断だってあるのだから。
それと官僚が何がなんでも絶対反対するでしょうね。今まで官僚は、あらゆることを、官僚の気分次第で、さっさと認可したりノロノロと認可したり、規制したりしなかったり、認可したりしなかったりということで権力を握ってきたのね。そら、業者は官僚様に認可してもらおうと思ったら媚びなくてはいけないのね。だから、その既得権を守るために、官僚の許認可権というのを死守するでしょうね。
もし井上様が、現代人工的医療に嫌悪をもち、自然な医療に愛情をもつなら、現代医療を規制したり禁止するなんて方向じゃなく、現代医療関係者の治療の独占体制と、官僚の規制撤廃を訴えるのはどうでしょう? 現代医療の分野に入らない医療関係者たちが仕事をしても逮捕されないよう法律を改正するのが一番では?
実際、井上様が愛着と信頼をもっている鍼灸療法も、かつてアメリカの占領軍のサムスによってオカルトだと禁止されそうになったのですよ。医療の歴史ですが、かつて日本はアメリカと戦争をし、1945年に敗戦、アメリカから占領軍が来て、日本の土人を再教育しようとしました。頂点がマッカーサー、医学会を牛耳っていたのがサムス。占領軍のサムスは、鍼灸治療を日本の土人のオカルトみたいなものと禁止しようとしましたが、鍼灸師たちの猛反対でどうにか容認されるようになったとか。とりあえず、マッサージの一種って感じで、それでも規制だらけで、その規制撤廃を訴える動きもあるとか。例のサムスの鍼灸禁止の考えは、井上様とは同じコインの表と裏ですね。「オカルト禁止」と、「身体に嘘をつく医療の禁止」、お上からの国民への一方的な押し付けで、どちらもどちらです。本当にいいのは、患者の判断にまかせることじゃないですか。
井上様は鍼灸治療に対して、かなりの信頼と愛情をお持ちのようです。そのお気持ちに対して全く否定する気はありません。
ただ、井上様の論理で言うと、鍼灸治療を否定し法律での禁止を訴える方々が現れたらどうなさるおつもりでしょう? じゃあ、禁止なさるのでしょうか? 世の中から、治療法がドンドン否定され禁止されますよね。と、皮肉の一つでも言いたくなります。
「身体に嘘を付く医療は法律で禁止だ!」なんて叫ばないでね。
「身体に嘘を付く医療」も、「身体に嘘を付かない医療」も禁止なんかせず、どちらもちゃんと患者が選べるようにするのがいいな。
その上で、井上様の体験談や主張や勧誘活動が人々の心をうち、「身体に嘘を付かない医療」に人々が殺到し、「身体に嘘を付く医療」が廃れるかもしれない。それでも、私は全然構いませんって。
こういうことを主張することで、私は医者や薬剤師や官僚たちを敵にまわすことでしょう。でも、いいの。その覚悟はできているから。
「官僚に認可された医療だけ正当で、それ以外のはオカルトだ!」も、「自分の身体に嘘をつく医療は禁止だ!」も、独善で狂信
無用な対立はしてほしくないな。
「官僚が認可した大学の医学だけが絶対で、それ以外の治療はオカルトだ! 禁止だ!」って喚くのも、謙虚さを欠いた狂信なら、
「自分の身体に嘘をつく医療は禁止だ!」って言うのもオカルトな狂信。
参考
エホバの証人問題リンク集 書籍集 | |
伝統療法、民間療法、代替・相補医療、リンク集 書籍集 | |
鍼灸による副作用 リンク集 | |
癌 論争 | |
私が影響を受けた本
鶴見済 『完全自殺マニュアル』(1993.7) 『人格改造マニュアル』(1996.11) |
生きていくのがつらい方々のために、生き延びていくための方法を提示した本。感動。 私は、いざとなったら安楽死させてほしいし、自殺するかも。「いざとなったら自殺したらいい」「自殺方法は首吊りにします」「こう考えたら、生きていくのが楽になった」って鶴見済『自殺マニュアル』『人格改造マニュアル』に共感したもの。 私は今まで麻薬はいけないことなんでしょ、って思いこんでいた。ところが彼の本を読んで考えが変わった。自己責任で利用も可。実際、オランダでは麻薬解禁、安楽死法案可決されたのね。 |
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副島孝彦 『現代アメリカ政治思想の大研究―「世界覇権国」を動かす政治家と知識人たち 』(1995.9)→改訂版→『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち』(1999.3) 山口宏弁護士との共著『法律学の正体』『裁判の秘密』『裁判のカラクリ』その他著作多数。 |
彼の本、面白いです。アメリカの政治思想の全体像を分かりやすく解説。その内の一つリバータリアンを紹介。小さな政府で、権力による国民への規制をなくしていこうって考え。具体的には、中絶、売春を警察が犯罪として取り締まらないことなどなど。 ただ、彼の最大のネックは、女性憎悪と恐怖。仕事ではサバイバルできた自信からかリストラ肯定。ところが男女関係や結婚になると、離婚しやすくなって妻が簡単に逃げられるようになるのが怖いみたい。すごい保守反動。それと小さな政府、福祉反対なんだけど、今話題の老人介護の問題なると、どうかと思うなあ。中途半端なのね。ズバッと言えないのね。モゴモゴモゴ・・・なるのね。 |
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笠井潔『国家民営化論 「完全自由社会」をめざすアナルコ・キャピタリズム』(1995.11)光文社→(2000.12) | 国家権力は、国民に干渉してはいけない。犯罪など、他人に迷惑をかけたときだけしか拘束力はないって。自殺も安楽死も肯定。売買春もお互いの合意の上なら、警察は干渉してはいけないって。 ただ、彼はどうやら中絶反対らしい。彼の中絶に関する物言いは、いやらしい。 |
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伊田広行『シングル単位の恋愛・家族論』『シングル単位の社会論』(1998.4)世界思想社 | 北欧の福祉社会に大変な影響を受けています。大きな政府でいい。家族間の助け合いじゃなく、税金で相互助け合い。最高のフェミニスト。女性の立場からしたら、福祉充実社会が一番生きていきやすいのね。 日本の男性にしてはめずらしく女性が分かる方で、女性への説得力は、この方が一番。 |
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池田清彦 『正しく生きるとはどういうことか』(1998.5)→(2001.8)新潮社 『臓器移植、我、せずされず』(2000.4) 近藤誠『がんは切ればなおるのか』(1998.6)文庫版での解説 |
『正しく生きるとはどういうことか』は、元々は笠井潔『国家民営化論』にほとんど同意しながらも、少し意見の違うところもあるからというのが、この本を書いた動機らしい。 国家のパターナリズム(国民一人一人の自己決定権を侵害する管理、余計なお世話な保護)への反抗。麻薬解禁、売春防止法の撤廃を主張。医者の免許がなくても医療行為ができるようにすること、治療をする者は依頼者に全て情報公開し、依頼者が誰に依頼するか判断ができるようにすること。弁護士資格がなくても弁護士業務ができるようにすること。官僚の許認可権、規制撤廃。国家権力が、国民をあまりにも不当に管理・規制したり、警察権力が不当に国民を規制してはいけないって主張。中絶も、犯罪扱いされるのには反対、つまり容認。売買春もお互いの合意の上なら、警察は干渉してはいけないって。 ただ、彼は安楽死や自殺には反対。私は、いざとなったら安楽死させてほしいし、自殺するかも。「いざとなったら自殺したらいい」「自殺方法は首吊りにします」「こう考えたら、生きていくのが楽になった」って鶴見済『自殺マニュアル』『人格改造マニュアル』に共感したもの。 |
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デイヴィッド・ボウツ(David Boaz)『リバータリアニズム入門 (Libertarianism : a primer)』(1998.11)洋泉社 | 副島隆彦の紹介・翻訳。国家権力の肥大化に反対し、官僚規制など、特定の権力 が国民を規制・管理するにの反対。中絶も、売買春も合意の上なら、国家権力(警察)が犯罪として取り締まるのに反対。福祉反対。国家権力は、福祉という名目で税金を徴収し、国家権力の肥大化をまねくからだって。反税金って。ただ、これは弱肉強食の世界だなあ。女性には生きていきにくい社会だなあ。 池田清彦が、『正しく生きるとはどういうことか』で、自分の主張は、官僚による国民への規制撤廃を主張する政治思想「リバータリアニズム」に近いけど、でも経済活動に関しては「リバータリアニズム」まで完全自由化にはできないだろうって。経済活動に関してはある程度、法による規制も必要って代替案を述べてはる。私も池田説のほうにで共感。 |
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