| HP「うやぎやビルヂング」 | |
| 『衣食雑記 2002.7.1〜7.31』 |
ピル解禁後も、ピル反対を主張なさってます。
2002年7月2日(火)3日(水) さて、最近ちょっと気になっていること。
ドクターも言及していた、中学生向けの性教育のパンフレット『思春期のためのラブ&ボディBOOK』への賛否両論だ。厚生労働省と文部科学省の対立(シマ争い?)はさておくとして、私は、あのパンフにいくつもの疑問を抱く。
まず、コンドームとピルの比較のしかたがおかしい。
「コンドームは(避妊の)失敗率12%、ピルは失敗率1%」と書かれれば、「じゃあ、彼女にピルを飲んでもらおう」「私がピルを飲もう」と考える者が出てくるだろう。
性感染症の予防に関する記述でも、「予防に効果があるのはコンドームだが、妊娠を防ぐためにはピル、性感染症を防ぐにはコンドームと二重のガードが必要」と、あくまでも「ピル」使用を強調している。これでは、編集した母子衛生研究会がいくら「(製薬メーカー8社から)支援金を受けたのは事実だが、それによって編集方針などに影響が出たということは全くない」と弁明しても、すんなり納得はできない。
コンドームによる避妊失敗の主な原因は、
- 挿入する前に装着せず、途中でペニスを抜いてコンドームをつけたけれど、その前に精子が漏れていたために受精した
- 製品自体が古くて摩擦で破れたり、装着するときに爪で傷をつけたりしていて、穴開き状態で射精したため受精した
- 射精後すぐにペニスを抜かなかったため、小さくなったペニスとコンドームのすき間から精液が漏れて受精した
である。これらの失敗を防ぐには、
- 商品回転の早い店でJISマークのついたコンドームを購入する
- ペニスが勃起したら、まずコンドームをつける
- 射精後は精液がもれないよう注意しながらペニスを抜き、コンドームを始末する
の3点を守ること。アメリカの統計によれば(パンフの数値もアメリカのものだと思う)、品質の確かなコンドームできっちり避妊した場合の失敗率は3%という。12%と3%では大違い。パンフの実物を見ていないので仮定の話になるが、もしもこのパンフにこれらの事実が書かれていないなら、私はこのパンフを容認できない。
次に、ピルそのものへの疑問がある。
パンフには「(ピルは)世界中で広く使われている薬」「きちんと飲めば避妊効果は抜群」「月経痛をやわらげる」などと書いてあるそうだ(引用はウェブ上のあちこちのニュースサイトの記事から)。
ピルは1日たりとも飲み忘れてはならない。それがきちんとできる女性なら、その前に、毎朝定時に基礎体温を測って排卵や月経のリズムをきちんとつかみ、自分がいつ初セックスを体験したいか、自分なりのプランを立てる=自分のことは自分で決めるんだよ、セックスするときには事前に相手と話し合い、避妊もちゃんとするんだよ、避妊しない無責任な男とはつきあうなよ、と、私は伝えたい。
現実問題としては、きっちり避妊したつもりだったが失敗した女性より、「彼が大丈夫と言ったから」「女の子からゴムつけてと言うと、遊んでるふうに見られるからイヤ」「私は妊娠しないと思っていた」・・ってな具合に「あなた任せ」にしていた結果、望まぬ妊娠をした女性のほうが、はるかに多い。そういう女性が、自分を律して、規則的にピルを飲む習慣を身につけられるだろうか。
それに、子宮や卵巣機能などがようやく成熟にむかい、月経も規則正しくなったかならないか、という若い世代の女性が、人工ホルモンによって、からだが本来持っている機能を制御するというのは納得できない。10代の早いうちにピルを飲み出せば、妊娠したいと思う日まで延々と飲み続けなければならないことになる。
ステディな関係で性感染症の心配がまずない場合、女性がピルを飲んでいるからと「ナマの快感」を楽しんできた男性は、女性がピルの服用をやめたくても同意しない。コンドームをつけようとしないので、しかたなく女性はピルを飲み続ける。これは私の知り合いの話だ。
ピルを飲んでいる間は排卵しないのだから、閉経=更年期も自然には迎えられないことになる。たぶん実際には、夫とのセックス回数が大幅に減ったあたりで服用をやめるのだろうが・・このあたりは突っ込んで聞いていないので分からない。
参考に、と〜ってもダサイ『思春期のためのラブ&ボディBOOK』の表紙写真をがめちゃんしてきたので(笑)紹介する。
ピルはコンドームの倍ぐらい詳しく解説されている
まずは、避妊の失敗率のデータについて、井上様の誤解に、キチンと反論させていただきます。
避妊の失敗率のデータには、「一般的な使用」の場合の失敗率と、「理想的な使用」の場合の失敗率、両方があります。
それ言ったら、日本で1999年に認可された避妊用低用量(プロゲストーゲンとエストロゲンの混合型)ピルの「理想的な使用」での失敗率は0.1%というデータもありますよ!
私は反論を書くために、以下の資料を参照させていただきました。
『Ruriko's the best』→ピルとのつきあい方』→『ピルには消極論もあるけれど・・・』
→『ピルを飲んでいれば避妊は完璧?』「厚生労働省」HP→ 「経口避妊薬(OC)の有効性についてのとりまとめ」 「東府中病院」HP→「各種避妊法の避妊効果の比較」 ちなみに、3つとも、同じ資料を参照していましたよ。
出典 【Trussel J.Contraceptive efficasy. In Hatcher RAらContraceptiveTechnology: Seventeenth Revised Edition.pp779-844
New York NY:Irvington Publishers,1998】による「各種避妊法使用開始1年間の失敗率(妊娠率)」この文献では、妊娠率を一般的な使用Typical Useと理想的な使用Perfect Useに分けて、記述しています。
たとえば、殺精子剤の一般的な使用では26%、理想的な使用では6%となっています。
この26%というのは何を意味しているかというと、殺精子剤だけを使って避妊した場合、1年以内に26%の女性が妊娠するということです。
妊娠率と避妊失敗率は厳密にいえば異なりますが、ほぼ同義語と考えてよいでしょう。
妊娠率26%はいうまでもなく、100人中26人は1年以内に妊娠するということです。】【(注)避妊失敗率を表す指標は、Pearl Index(パールインデックス,PI)といわれます。
Pearl Indexは使用状況によって2段階表示となっています。Pearl Index 9-25は、理想的な使用法で1年間に9%が妊娠し、一般的な使用で25%の妊娠率となることを示します。Pearl Indexは一般名詞であり(R. Pearl は故人)、調査者により異なります。下記表中には上記Trussell Jの著著を用い、適宜他文献のPearl Indexを※で示すこととします。】
一般的な使用 理想的な使用 無避妊 85% 85% 避妊しないでセックスしたら、1年以内で85%の方が妊娠するという意味ね。
| 一般的な使用 | 理想的な使用 | ||
| ピル | 5.0% | ||
| プロゲストーゲン単独ピル(ミニピル) | データなし | 0.5% |
日本では未認可 |
| プロゲストーゲンとエストロゲンとの混合型ピル | データなし | 0.1% | 1999年から日本でも低用量混合型ピルが認可された |
| 殺精子剤のみ(発泡錠、ゼリー、クリーム) | 26.0% | 6.0% | クリーム形式のは日本では未認可 |
| 薬剤添加IUD | 0.1〜1.5% | 0.1〜2.0% | 日本では未認可 |
| コンドーム | 14.0% | 3.0% | |
| ペッサリー | 20.0% | 6.0% | |
| リズム法 | 25.0% | 1〜9.0% | |
| 女性避妊手術 | 0.5% | 0.5% | |
| 男性避妊手術 | 0.15% | 0.10% | |
| 避妊せず(妊娠希望) | 85.0% | 85.0% |
1960年にアメリカでピルが避妊薬として認可されました。60年代の終りごろから血栓症のリスクを減らすため、1錠あたりのエストロゲン量を50マイクログラム未満にすることが重要であると分かり、50以上を高用量、50未満を低用量と分類しました。
ところが日本ではずっと50マイクログラムちょうどまでのピルしか利用できず「中用量ピル」と呼ばれてきた。日本では、1960年代から月経困難症の治療目的のためにならピルを利用されてきました。避妊目的でピルを利用したい方々は、婦人科医に頼んで、医者の判断で処方してもらっていました。
日本で1999年から認可された避妊用低用量ピル(ホルモンが50マイクログラム未満のもの)は、プロゲストーゲン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)混合型ピルだけです。ミニピル(Mini-pil)は、プロゲストーゲン単独経口避妊薬です。混合型に比べてホルモン濃度が1/3 程度と低いことから、ミニピルと呼ばれます。エストロゲンが入っていないため、35歳以上の喫煙者や授乳中の女性など、エストロゲンを摂取できない女性も使うことができます。欧米では、ピル使用者の内、数%程度がミニピルの使用者と推定されています。混合型ピルよりは、避妊率は低い。
日本では未だ認可されていません。ピルの避妊失敗率が5%というのは、避妊効果の低いミニピルも含めたデータだからです。そのミニピルは日本では未だ認可されていません。
避妊失敗率のデータには、「一般的な使用(選んだ避妊法を使用しているにもかかわらず妊娠してしまった場合)」と「理想的な使用(選んだ避妊法を正しく続けて使用しているにもかかわらず妊娠してしまった場合)」との2つのデータがあります。ピルの場合、「一般的な使用」での失敗(選んだ避妊法を使用しているにもかかわらず妊娠してしまった場合)では、飲み忘れ等の失敗があります。
「理想的な使用」でも失敗するのは(選んだ避妊法を正しく続けて使用しているにもかかわらず妊娠してしまった場合)、しょっちゅう下痢したり嘔吐したりして体内に吸収される前に排出された例とかもあるでしょう。失敗はあることはあるけど、それにも関わらず、避妊法としては、他の避妊法と比べても効果が高いほうですよ。コンドームよりも避妊効果はすごい高いです。
中学生向けの性教育のパンフレット『思春期のためのラブ&ボディBOOK』で、「コンドームは(避妊の)失敗率12%、ピルは失敗率1%」と書かれたら、なぜ【アメリカの統計によれば(パンフの数値もアメリカのものだと思う)、品質の確かなコンドームできっちり避妊した場合の失敗率は3%という。12%と3%では大違い。パンフの実物を見ていないので仮定の話になるが、もしもこのパンフにこれらの事実が書かれていないなら、私はこのパンフを容認できない。 】とコンドームばかり擁護する?
井上様こそ、コンドーム賛美、ピル否定で、かなりエコヒイキが激しくないですか?
又、井上様こそ、基礎体温法による避妊を賛美し、ピル否定で、かなりエコヒイキすぎてはいないか?
以下↓『ピルとのつきあい方』→『確実な避妊法』から説明文を引用し、資料を読みやすいように私がまとめました。
【周期禁欲法】
危険日にはしないという方法?です。
そこで問題となるのが、危険日を知る方法です。排卵を確実に予測できれば、この方法も有効です。 ところが実際には、排卵日を正確に予測することはできません。 上の「妊娠のしくみ」でも説明したように、排卵は気まぐれに起きているのです。
周期禁欲法の中で、オギノ式は排卵を予測する方法、 基礎体温法以下の3つは排卵があったと思われるときまで禁欲する方法です。
排卵後12日〜16日で月経が始まることから排卵日を予測する方法がオギノ式です。 これに精子・卵子の寿命を加味すると妊娠しやすい時期の予測できることになります。 便利なソフトがありますので、こちらでダウンロードしてみて下さい。
体から送られてくる排卵のサインをキャッチする方法には、いくつかの方法があります。 代表的なものは基礎体温法です。 おりものの性状変化やLH測定なども、排卵のサインをキャッチするものです。 なお、基礎体温法以下の数字は、排卵のサインがあるまでは性交渉を持たないとしたときの数字です。
一般的な使用での失敗率(%) 理想的な使用で失敗率(%) 周期禁欲法 25 オギノ式 − 9 基礎体温法 − 3 頸管粘液法 − 2 排卵後限定法 − 1
【 これでは、編集した母子衛生研究会がいくら「(製薬メーカー8社から)支援金を受けたのは事実だが、それによって編集方針などに影響が出たということは全くない」と弁明しても、すんなり納得はできない。 】
いくらなんでもそれは言いすぎ! それ言うたら、井上はねこ様だって、同様のことで批判されますよ。
「なぜ、そこまでコンドームばかりをえこひいきするのか?」「なぜ、そこまでピルをおとしめるのか?」って。「コンドーム業界と癒着でもしているのか!」って。「反コンドーム」で詳細にまとめましたが、アメリカでは、反コンドームを主張する方々の勢力がものすごく強力なんですよ。
rurikoさんからの情報です。感謝します。
カソリック原理主義者は、反堕胎・反避妊・反ピルで筋が通っています。カソリック原理主義から派生したのが、プロライフ運動。プロライフ運動はカソリック原理主義者を中核に含みながら、宗派色を表に出さないことで、「心情的プロライフ派」を取り込みつつあります。中絶経験者はいくぶんかは、プロライフ的心情を持っていますから。
日本の反ピル運動もプロライフ運動の影響下にあるのは明白です。
A Consumer's Guide to the Pill and other Drugs(2nd ed.)1997という本を見てみると、日本の反ピル運動の論理が、この本の受け売りに過ぎないことがよくわかります。参照文献のスペルミスまで引き継いでますから。そしてこの本を出したのがアメリカのプロライフ団体ALLです。日本の反ピル運動は、ALLとの関係は秘密なんでしょうか?
反ピルの論理だけ切り売りしようとすると、代替避妊法については明示できないというわけで。
カトリック教徒、ジュディ・ブラウン(Judie Brown)が1979年に設立。夫と3人の子供、4人の孫にめぐまれているとか。中絶はおろか、避妊も反対。ピルはおろか、コンドームすら害悪をあげて禁止を訴え、最良の方法は禁欲だって。
「コンドームは、避妊法としても性病予防法としても不完全だから使用禁止。禁欲あるのみ」って。
まあ、例え100%完璧な避妊法、性病予防法及び治療法ができたとしても、彼らは避妊、婚姻外セックスは禁止なのでしょうが。「結婚までセックス禁止」「セックスは婚姻内だけ」
日本では、反避妊、反中絶の主張のうち、反ピルの部分だけをまねて、訴えるのね。
AMERICAN LIFE LEAGUE HP→「life issues」→「BIRTH CONTROLL」は、John Wilks『 Consumer's Guide to the Pill and other Drugs(2nd ed.)』1997(ALL INC.)と他の本を典拠に、Stephen Spaulding医師が避妊ピルはおろか他の避妊法の否定をしています。
「condom」ではStephen Spaulding医師がコンドームすら「避妊、性病予防が完全ではない」と徹底的に否定しています。
「condom effectiveness」で、Joel McIlhaney医師がコンドームすら徹底的に否定。
そして最後の締めが「禁欲あるのみ」やて。
ALL人脈
| John Wilks『 Consumer's Guide to the Pill and other
Drugs(2nd ed.)(ピルや他の薬品に関する消費者へのガイド)』1997(ALL
INC.) オーストラリアの薬剤師 |
「United States Conference of Catholic Bishops」→「profile」→「Issues Addressed」→「NFP forum」→1998年冬/春「Nagasaki Archbishop Blasts Birth Control Pill」長崎のShimamoto司教のピル解禁反対運動、平田国夫医師がLloyd J. DuPlantis作成の資料、John Wilksの本を元に厚生省に訴えたとか。 |
| 「Fr.
Anthony Zimmerman's library」 Anthony Zimmerman |
カトリックの神父 アメリカのプロライフの団体「AMERICAN LIFE LEAGUE」HP の幹部 名古屋の南山大学 神学教授 |
| 『フネマ・ヴィテ』研究会ホーム・ページ 主催 鹿児島教区カトリック司祭 成相明人 |
成相明人『フネマ・ヴィテ』研究会HP →「目次」 →講演記録「避妊ピルの上陸を阻止しよう」1997年ロイド・J・デュプランティス博士が来日し、日本でのピル解禁反対の講演をしたとか。 |
| ロイド・J・デュプランティス博士 「AMERICAN LIFE LEAGUE」HPによると、Lloyd DuPlantis, Jr., PD」「ルイジアナの薬剤師、およびアメリカン・ライフ・リーグ国際重役会のための薬剤師のメンバー」らしい。 |
成相明人『フネマ・ヴィテ』研究会HP →「目次」 →講演記録「避妊ピルの上陸を阻止しよう」1997年ロイド・J・デュプランティス博士が来日し、日本でのピル解禁反対の講演をしたとか。 「japan-lifeissues.net」→「避妊」 「AMERICAN LIFE LEAGUE」HP→「life issues」→「BIRTH CONTROL」→「The Pill」→「The pill a human time bomb」 ↑発行の雑誌「Clelbrate Life」2001年5月/6月号掲載「The pill: A human time bomb」 「WONDERFUL DAYS」→「BIRTH CONTROL」→「Letter Of Lloyd DuPlantis, President Pharmacist for Life, Intl.」 「Catholic World News」→1997.10.10「Birth-control pill faces resistance in Japan」Anthony Zimmerman 記 「Fr. Anthony Zimmerman's library」→「JAPAN'S BAN ON THE BIRTH CONTROL PILL IS SOUND MEDICAL POLICY」1997年12月7日、日本でAnthony Zimmerman による取材記事。1997年30日〜12月5日まで東京、名古屋、長崎、福岡で「ピル解禁反対」講演会をしたとか。平田国夫医師、Shirayanagi Shimamotoなどカトリック僧たちの招きだとか。そして日本の厚生省へピル解禁反対の訴えに行ったとか。 「United States Conference of Catholic Bishops」→「profile」→「Issues Addressed」→「NFP forum」→1998年冬/春「Nagasaki Archbishop Blasts Birth Control Pill」長崎のShimamoto司教のピル解禁反対運動、平田国夫医師がLloyd J. DuPlantis作成の資料、John Wilksの本を元に厚生省に訴えたとか。 |
| 平田国夫医師 愛知県の眼科医。カトリック教徒。 平田眼科←愛知県 「春日井市医師会ホームページ」より |
「United States Conference of Catholic Bishops」→「profile」→「Issues Addressed」→「NFP forum」→1998年冬/春「Nagasaki Archbishop Blasts Birth Control Pill」長崎のShimamoto司教のピル解禁反対運動、平田国夫医師がLloyd J. DuPlantis作成の資料、John Wilksの本を元に厚生省に訴えたとか。 |
| 吉田由布子 「エコロジーと女性ネットワーク」事務局 HP『ピル110番』 |
|
| 近藤和子 新薬学研究者技術者集団 シグマ (HP) の一員 |
シグマの(HP)で徹底的にピルを批判した論文を掲載していました。『ピルとのつきあい方』で、rurikoに徹底批判され、シグマの(HP)からこっそり隠されました。 |
愛知県の平田国夫医師が、Anthony Zimmerman(AMERICAN LIFE LEAGUEの幹部で名古屋の南山大学の神学教授)から色々ご指導いただいたのでしょうね。そして、Lloyd J. DuPlantis作成の資料、John Wilksの本『 Consumer's Guide to the Pill and other Drugs(2nd ed.)(ピルや他の薬品に関する消費者へのガイド)』1997(ALL INC.)を元に「ピル解禁反対」と厚生省に訴えたとか。
この本のピル批判の部分を、『フネマ・ヴィテ』研究会HPで和訳して紹介されています。
→ ジョン・ウイルクス B.Phar.M.P.S. 『消費者のためのピルその他の薬品ガイドブック』
↑上記のピル反対論を、利用した政治家
いかるが卓徳(たくのり)
福岡県大野城市議員 HPHP→「議会での発言 平成12年6月 低用量経口避妊薬ピルの販売に関する請願」 山谷えり子(民主党) HP 元サンケイリビング新聞編集長
いのちを尊重する会と親密。「生命尊重ニュース」に寄稿
女子パウロ会に近い。「あけぼの」に寄稿→「国会通信」平成14年5月29日 文部科学委員会議録
【低用量とおっしゃいましたけれども、これは量を減らしたということだけではなくて、効果を、つくるために質を変えているわけでございまして、決して安全というわけではございません。また。毎日一錠、二十一日間毎月飲み続けると、これは思春期、本当にいろいろなホルモンのデリケートな発展段階、バランスも非常にデリケートな状況のときから飲みますと、例えば、オーストラリアのピルのコンシューマーズガイドなんかにも、若いときからピルを飲み始めた女性は高い危険があるというふうにありますし、イギリスの元厚生省の役人、エレン・グランドさんは、ピル実験に加わって、恐ろしさから、今は副作用とか事実を訴える必要があるというふうに考えていらっしゃいます。
それからオランダ、デンマーク、ピルをやめてもなかなか子供ができない、あるいは妊娠しても胎児の染色体異常がふえる傾向がある。環境ホルモンなわけでございますから、体内への影響もまだまだ研究がきちんとできていない状況だというふうに思っております。 】
山谷えり子が反ピルにあたって、John Wilks『 Consumer's Guide to the Pill and other Drugs(2nd ed.)(ピルや他の薬品に関する消費者へのガイド)』1997(ALL INC.)を参照にしていますね。
amazon.com で検索して注文しましたよ。→John Wilks『 Consumer's Guide to the Pill and other Drugs(2nd ed.)』1997(ALL INC.)
初版はオーストラリアのFreedom Publishing Companiy Pty Ltd.の支部TGB BOOKSで1996年10月に発行された。第二版は1997年10月にアメリカのAll Inc.で発行された。
→John Wilks『 Consumer's Guide to the Pill and other Drugs(2nd ed.)批判 それを和訳して徹底批判しましたので。
ピル批判に関しては、私も難解すぎてお手上げでした。
コンドーム批判で馬脚を表した! コンドームへのイチャモンづけは、私のひ弱いオツムでも、これはひどい!というのがよ〜く分かりました。
John Wilks は、まず避妊反対という考えがある。若い女性のセックス反対という考えがある。「若い女の子がセックスするなんてイヤダーッ!」っていう感情じたいは構いませんが、「危険だ」ってアホな屁理屈をこねまわすのはいかがなものか。「婚姻内の子作りのためのセックスのみ。それ以外は禁欲あるのみ」っていう感情を言えばいいのに、それだと相手にされないから、医療の学問をすりかえていますね。バリア式避妊法へのイチャモンをつけたいために、副作用をなんとかこじつけています。コンドームを使用すると、「pre-clampsia(子癇前症か?)、先天的欠損症(口蓋裂、フェニルケトン尿症など)の子供が産まれる、高い率での自然発生の流産などのような、医療上で顕著な症状をひきおこします」 なんて、いくらなんでも無茶でしょう。
身体障害者の問題ですけど。
★ 女性が、身体障害者が産まれないようにすることの倫理上での是非の問題
身体障害者の方には申し訳ないことを書きますけど、私は本音では、身体障害者を産みたくはありません。そのための普段からの注意や努力を認めるものです。
中絶の問題ですが。私の友人には志を持って、大企業を辞めて薄給で身体障害者の介助をなさっている方がいらっしゃいます。彼が「中絶に関する生命倫理だけどね、今はどうしても事情があって産めないからという理由で中絶をするのは容認します。ただ、出生前診断で胎児を識別して、正常なら産むけど、障害のある子なら中絶するという風に識別するのはダメ」って。私は彼のおっしゃりたいことはよ〜く分かります。けど、でも私は、障害児なら中絶する方の気持ちも共感します。彼の顔怒ってたけどね。情報で「●●をすると、身体障害者が産まれる可能性が高くなる」なんて知ったら、●●はしないようにするという女性の気持ちは、私も共感します。妊娠中には酒を飲まない煙草を吸わない女性の気持ちは大変共感します。以上、私の立場を正直に言います。
★ ある行為によって、身体障害者が産まれるかどうか、その医学的根拠の当否
霊感商法やオカルト予想みたいに、その効果をどう実証すればいいのか、よう分からない説もあるでしょう。
以前オウム真理教問題で他の多くの新興宗教団体もTVで放映していたけど、信者たちがとぎれずにお祈りを続けていないと地球が破滅するという団体があった。こういうのって、本当かどうかどう実証するのでしょうねえ?
それと、ある悪いことが起こったなら、それと過去の行いとの因果関係を追及するのは、かなり困難です。身体障害者が産まれたら、その原因は何かを追及するのは困難です。
薬剤と身体障害者誕生との因果関係が実証された例はあります。サリドマイドの薬害で両手のない身体障害者が産まれたっていうのは、これはもう実証されている。
【サリドマイドは催眠、睡眠、鎮静剤として1950年代に世界十数ヶ国以上で販売された薬で、その催奇形性により数千名の被害児が生まれました。日本では、1958〜62年、睡眠薬のほか胃腸薬にも配合され「妊婦にも安全」との宣伝のもとに販売されました。日本の被害者は1963年に国(厚生省)と製薬会社を相手に訴訟を起こし、1974年(昭和49年)に和解が成立。 】←「いしずえ」
でもほとんどは身体障害者が産まれたら、過去を振り返って原因を追求し、きちんと因果関係を追求するのははかなり困難です。医者が「ピルを服用すると、身体障害者が産まれる」なんて主張すると、私もよう分かりません。大抵の人はビビルでしょうね。
ピルの服用と身体障害者の誕生との間に因果関係があるかどうかは未だ分かりません。
ピル反対派と、ピル肯定派との間の議論はいつまでも平行線をたどり水掛け論にしかなりませんね。永遠に決着がつかないでしょうね。
でもオーストラリアの薬剤師が「コンドームを利用すると、身体障害者が産まれる」なんて主張しても、日本ではほとんどの方々には受け入れられないでしょうね・・・。日本では、戦前までは避妊も中絶も犯罪でした。敗戦後1945年、避妊は解禁、中絶も一応堕胎罪がありながらも必要悪として容認という体制。売春防止法も同様。お上は男性のための性欲処理のための必要悪としながらも容認し、どれを摘発するかもお上の思惑次第という警察ファシズム。
1960年にアメリカで避妊用ピルが認可。でも日本では、ピルは禁止。日本では海外とは違う独特な意識が形成されてしまったのですね。コンコームはごく普通に人々に利用され、中絶手術もたくさん利用されてきました。中絶手術がいいとか悪いとかいう以前に、大勢の女性たちに利用されてきたということで、ごく普通の人々の意識に危険ではないという社会通念が積み重ねられてきました。
ところが、ピルは長いこと禁止されてきたので、ピル反対派が「危険だ」と主張したら、過剰に危険だと思ってしまう。解禁賛成派が「妊娠より死亡率が低い」「中絶より死亡率が低い」とデータをあげて反論をしたら、脱力しましたものね。
ピル反対派が「コンドームも危険だ」と主張するのを知って、な〜んだ、その程度かって思いました。私、『週刊金曜日』の『買ってはいけない』大嫌いなのね。あんなん、大企業の商品にイチャモンつけようと思ったらなんでもイチャモンつけられるよ。そしたら、日垣隆が『文藝春秋』で徹底批判をし、それが単行本としても発行されて、それから大論争なったでしょ。まあ、日垣隆も保守派に媚びているイヤな感じがする。文筆業をしていく上で、保守派に媚びないとやっていけないでしょうし、今の日本の出版業界では、ダメ左翼も批判し、しかも保守派にも媚びないのようなのは、ライターとしては厳しい立場におかれて生活苦しいのでしょうね。その日垣隆の物言いにもカチーンとくるのがいるのも分かるのは分かる。大企業テロリズムのダメ左翼か、保守派の犬か、のイヤな戦い。
誰かが面白いことを書いていたけど。イスラム教では豚肉を食べるのが禁止なのね。あるインテリのイスラム教徒が豚肉の危険性をあげつらったパンフレットを発行していたとか。あらゆるものは、危険性をあげつらおうと思えばいくらでも危険だといえる。例え、豚肉が100%完璧に安全だとしても、イスラム教の信者は食べないんでしょう。それが信仰なんだから。「踊る麻酔科最前線」
ある麻酔科医のサイトなんだけど。外科手術において、麻酔と輸血を担当するのが麻酔科医なんだけど、そうしたらエホバの証人の輸血拒否の問題に直面せざるをえないのね。
【ものみの塔が発行する冊子にも「輸血にはこんな危険があります」という文章が多いけれど、信仰と科学をすり替えている。 】
エホバの証人が、輸血の害悪や副作用、死亡率などの危険性をとりあげ全面否定していました。
例の麻酔科医は、輸血の合併症を具体的に挙げた上で、でもそのリスクを上回るほどの効果があるのなら外科手術を受けたらいいって反論していました。
【それらの副作用を考慮しても、やはり絶対に輸血が必要な場合はある。】日本では、豚肉、妊娠、コンドーム、中絶、輸血の危険性を訴えるのがいても、大勢の方々は「ちょっと待てよ」ってそのまま信じこまないでしょう。
でも、日本では、避妊用低用量ピルの危険性を訴えるのがいたら、それを信じこんでしまうのが結構いる。それと、これは確信犯だけど、誰かが(例えあやしい狂信者でも)小難しい医学用語を並べて避妊用ピルの害悪を述べてくれたら、狂喜してむしゃぶりつくのがいるのよ。彼、彼女らの本当の動機は、若い女性のセックスへの異常な関心と憎悪なのね。
ALL人脈かどうかは不明の、反ピル、反コンドーム、反セイフ・セックス
ロマリンダクリニックHP
福島県郡山市にある婦人科、心療内科、アレルギー科 専門の病院
富永 国比古(院長)/ 婦人科、心療内科/アレルギー科、代替医療富永 国比古(院長)「ピルはほんとうに解禁してよいのか」
富永 国比古(院長)「クラミジア・・・最近若い女性の間で増えています!」
富永 国比古(院長)「10代のセクシャリテイークライシス」『世界』2000年12月号掲載アメリカのカルト系キリスト教団体「セヴンスデイ・アドヴェンティスト」教の傘下。その教団が作った町が「ロマリンダ」でlLOMA LINDA大学に留学し博士課程修了したのですね。lLOMA LINDA大学医学部では、避妊も中絶も反対!
とりあえず、批判しましたのでご笑覧ください。
アメリカでは州によって政策とかかなり違いますが、保守的な州では、現に学校で婚前の性行為を全て禁止しする「abstinence education」への莫大な予算の投入がなされています。富永国比古医師は「abstinence education」を「欲望をコントロールする)性教育プログラム」と紹介なさっていますが、私は「セックスの禁欲教育」と訳します。富永国比古医師もさすがに世間知はおありで、日本では厳格で首尾一貫した禁欲は受け入れられないというのはよく御存知なのですね。
★ 性病を利用しての脅迫としか思えないプログラム
★ 妊娠して捨てられた女性の例を出しての脅迫としか思えないプログラム
★ 処女性の賛美
★ なんだかんだ言っても、男性の本音は処女がいいんだということを、少女につきつけるなんだかな〜・・・
『NEWSWEEK』(2003年1月29日号)
→「始まった純潔教育バトル ブッシュ政権の「セックスレスのすすめ」が親たちの激論に火をつけた」
→「セックスしない10代の純潔革命 あえて純潔を選ぶ若者たちがアメリカで急増中 「セックスフリー」で生きる彼らの本音を聞いた」アメリカって、えげつないぐらい商品化、拝金、物欲の塊、そして性の商品化が過熱しているってイメージがあるでしょ。それでいてゴリゴリの保守的なところはすごい保守的で・・・・よう分からない。
副島(そえじま)隆彦の説によると、アメリカに関してはNYやハリウッドのことばっかりが情報として日本に入ってくるけど、あんなのはアメリカの例外で、ほとんどのアメリカ人は田舎の泥臭い聖書根本主義者だって。この純潔教育のすごいところは、男性も結婚まで純潔を守るんですよね! 首尾一貫していることはしている。
井上様をはじめとする、日本のピル反対派は、妙に中途半端で矛盾だらけで一貫していないのね。
日本では、戦後まもなくまで避妊と中絶が禁止されていた。戦後すぐ、中絶と避妊率の低い避妊法が解禁された。ところがアメリカで開発され1960年に認可されたピル、及びそれ以降の近代的な避妊法は解禁されなかった。だから、多くの日本人には外国とは違った独自の考えが形成されてしまったのでしょうね。中絶容認、ピル(ピル以降の近代的な避妊法)反対って。
フェミ業界がどうなっているかは知らない。でもフェミ業界の主流では、「中絶反対!」って主張するのはアウトなのでは? それでいて、「ピル反対!」って言うのが結構勢力をもっているのでは? よう分からん。
日本の腐れフェミニストどもはアホな矛盾だらけだから、それをつくのは案外簡単なんですわ。でも、アメリカの保守的な州で、「100%完璧な避妊法も性病予防法も治療法もないんだ」「ピルもコンドームも女性の身体に副作用があり、女性の身体に危害を加える」「100%完璧で安全なのは、処女と童貞が結婚まで禁欲して婚姻内セックスあるのみ」って主張が力を持っていて主流派なのが実在します。
矛盾はないし、一貫しているし。さらに保守的な層が主流の社会だと、私もよう立ち向かえられないかもね。「コンドーム反対! 禁欲あるのみ」
そういう100%完璧な主張をなさる勢力からしたら、井上様のコンドーム賛美はかなり変ですよね。私も、井上様の主張はかなり奇異に感じました。コンドーム賛美、ピル反対、中絶は容認か? 日本のかなり特殊なイビツな性意識ですね。
【ブッシュ政権は、最も厳格な純潔教育プログラム「地域・全国重点特別プロジェクト(SPRANS:Special Projects of Regional and National Significance)」に巨額の援助を行っている。おかげで、SPRANSの予算は7300万ドルに倍増した。
SPRANSの補助金を受けるグループは、「浮気をしない夫婦関係が最も適切な性交渉の形である」ことを教えるなど、8項目の厳しい基準を満たさなくてはならない。またSPRANSのなかでコンドームの使用を推奨することは、法律で禁止されている。】
『NEWSWEEK』(2003年1月29日号)
→「始まった純潔教育バトル ブッシュ政権の「セックスレスのすすめ」が親たちの激論に火をつけた」
アメリカでは、公の立場にある方が「性病感染予防にはコンドームが有効」なんて主張すると、ものすごい抗議が殺到した例が現に実在します。
疾病管理センターの声明でコンドーム使用は安全性を提供すると薦めました。
そしたら、内科医協会(The Physicians Consortium)は2001年7月23日付けで、ジョージ・ブッシュ大統領宛てに、疾病管理センターの責任者Jeffery Koplan博士の辞職を要求する手紙を送付しました。その手紙の内容は、疾病管理センターは「コンドームが安全性を提供すると、何百万もの女性を誤解させてきました・・・『セイフ・セックス』という健康政策を宣伝するために数十億ドルもの金が使われたにもかかわらず、疾病管理センターは to back its claims 臨床調査を欠きました」。翌日、1万人もの医者の連合がーーその中には、カトリック医学協会(the Catholic Medical Association)、下院議員ディヴ・ウェルドン内科医.、元下院議員トム・コバーンも含まれていたーー性病を予防するコンドームの有効性に関して、疾病管理センターが正確な情報を分配する義務という連邦法を破り続けてきたことで疾病管理センターを非難しました。不適切にコンドームの使用を促進することによって、「疾病管理センターは、公衆衛生を保護するというその主要な義務を怠ってきました」と、内科医協会(the Physicians Consortium) の執行委員会のメンバーであるJohn Diggs博士は言いました。
AMERICAN LIFE LEAGUE HP → 「condom effectiveness」「Vesey, W.B., HLI Reports, Vol. 9, pp. 1-4, 1991.」の研究の成果もあり、ニュージャージー州バーリントン郡のエイズ・カウンセリング・センターでのコンドーム分配を禁止するという成果をあげました。というのも、責任者たちはコンドームでの失敗の責任をおわされる危険性があまりにも大きすぎると判断したからです 。
Culture of Life Foundation & Institute HP → 「condom effectiveness」井上はねこ様は、さあ、この例をどうとらえるのでしょうか?
日本では、こんなの、まず受け入れられないでしょうね。
2002年7月8日(月)9日(火) タンクトップ(ランニング)の季節 (中略)
避妊の「失敗率」の話、そうそうそうと、うなづきながら読んだ。厚生労働省の配付したパンフにある「ピルの失敗率1%」にしても、具体的にはどういう失敗なのだろうか。毎日きちんと飲んで、なおかつ失敗したのか(最近は、飲み忘れを防ぐために、月経中はホルモンの入っていない単なる糖衣錠を飲む等、服用を習慣付けるための30日ピルなぞがある)。飲み忘れを加えれば、失敗率は、はるかに高くなるはずだ。その数は少なくないと思う。
フェミ系の人々のなかには、今回のパンフへの批判に対し、保守反動だと短絡的に反発している向きもある。粗雑で感情的なそんな主張をしている限り、フェミへの共感は広がらないと、私は思う。
【避妊の「失敗率」の話、そうそうそうと、うなづきながら読んだ。厚生労働省の配付したパンフにある「ピルの失敗率1%」にしても、具体的にはどういう失敗なのだろうか。毎日きちんと飲んで、なおかつ失敗したのか(最近は、飲み忘れを防ぐために、月経中はホルモンの入っていない単なる糖衣錠を飲む等、服用を習慣付けるための30日ピルなぞがある)。飲み忘れを加えれば、失敗率は、はるかに高くなるはずだ。その数は少なくないと思う。 】
ピルの避妊失敗率、コンドームの避妊失敗率に関しては、先に述べたのでクドクド繰り返さないけど。
中学生向けの性教育のパンフレット『思春期のためのラブ&ボディBOOK』で、「コンドームは(避妊の)失敗率12%、ピルは失敗率1%」と書かれたら、なぜ【アメリカの統計によれば(パンフの数値もアメリカのものだと思う)、品質の確かなコンドームできっちり避妊した場合の失敗率は3%という。12%と3%では大違い。パンフの実物を見ていないので仮定の話になるが、もしもこのパンフにこれらの事実が書かれていないなら、私はこのパンフを容認できない。 】とコンドームばかり擁護する?
それでいて、ピルの失敗率1%には、もっと失敗率が高いはずと揚げ足をとろうとする?
それ言ったら、なぜ、コンドームばかり擁護する?
それ言ったら、なぜ、安全日測定の方法ばかり擁護する?
それと井上様の記述で細かいミスがありましたので指摘をさせていただきます。
30日ピルじゃなく、28日ピルでしょう。
避妊用低用量ピルは、1周期21錠です。21日間に1日1錠を服用し、七日間服用を中止しその間に出血があります。それから又服用を再開します。
その21錠しかないやつで休薬期間にピルを飲まずにいる形式だと、利用者が又ピルを服用するのをうっかり忘れるかもしれないので、毎日ピルを服用するのを生活習慣づけるために偽の薬7錠もも混ぜたのが28錠タイプです。
【 フェミ系の人々のなかには、今回のパンフへの批判に対し、保守反動だと短絡的に反発している向きもある。粗雑で感情的なそんな主張をしている限り、フェミへの共感は広がらないと、私は思う。 】
その言葉、そっくり井上様にお返しします。
2002年7月10日(水) 「ざまあみろ」な気分 「ざまあみろ」とは下品な感性だが、ときどきそう口走ることがある。今日は、日経の夕刊に載った記事を見て、そのものズバリの気分になった。
「閉経期のホルモン補充 乳がんなど 危険高める 米研究所調査」
アメリカの国立衛生研究所(NIH)が6年かけて行った追跡調査で、ホルモン補充療法を受けたグループでは、受けなかった(偽薬を処方された)グループに比べ、脳卒中の危険性が41%、乳がんの発症率が26%、心臓発作を起こす比率が29%も高く、NIHは9日、臨床試験を急きょ中止した、
という記事だ。誰に(何に)対しての「ざまあみろ」か?
筆頭は、ホルモン補充療法を勧める記事ばかり積極的に掲載してきた日経新聞そのものに対して。
次には、正確なデータもないままにホルモン補充療法は安全だと吹聴してきたすべての医師に対して。本当は、ざまーみろではなく、責任を追及すべき問題だろう。
ただ、私としては、患者が医師にすべてを「お任せ」するのではなく、自分で知識を得、考え、判断することも必要だと思っているので、「トラブルに巻き込まれる前に予防する知恵も必要だぜ」と言いたいのが一番の本音だ。なぜ、こういう記事になると快哉を叫んでむしゃぶりつく?
YAHOO 掲示板(→「出会い」→「恋愛」→「アドバイス」→「☆避妊、してますか?★ 」)でも、ゴリゴリの保守反動オヤジが、ピルとHRTにかみついていました。そしたら、ある方が懇切丁寧に反論されていました。
これは2種類のホルモンを、長期間服用した場合ですね。その他の条件の場合は危険性は少ないと判断され、試験は予定通り続けられています。
臨床試験を中止 乳がんなど発生率増加 NIH 2002.07.10
【ワシントン斗ケ沢秀俊】米国立衛生研究所(NIH)は9日、心筋こうそくなどの成人病の予防を目的に、閉経後の健康な女性に2種類のホルモンを投与するホルモン補充療法の大規模な臨床試験を中止すると発表した。ホルモン投与を受けた女性の乳がんなどの発生率が高まることが分かり、害が効果を上回ると判断した。全米で約600万人がこの療法を受けており、試験中止は波紋を広げそうだ。
NIHの心臓・肺・血液研究所を中心とした全米約40医療機関が93年から取り組んでいた。エストロゲン(卵胞ホルモン)と疑似黄体ホルモンの2種類のホルモンを、50〜79歳の閉経後の健康な女性に投与し、その効果を擬薬を投与した女性と比較する。98年までに計1万6608人が試験に参加した。
これまでの分析で、ホルモン補充療法を受けた女性は、偽薬投与者に比べて、乳がんが26%、血管系心臓疾患が29%、卒中が41%、肺の血栓が2・13倍も増えた。大腸がんが63%に減るなど効果を示すデータもあったが、「害が上回る」と判断した。年間の疾患増加人数は、1万人当たり、乳がんと卒中が各8人、心臓疾患7人、血栓18人などに達するという。
この療法は、心臓疾患を減らす可能性があると指摘されていた。更年期障害も緩和できるとされ、臨床試験とは別に使用が広がっている。日本でもこうしたホルモン補充療法を勧める医療機関があり、個人輸入による使用例も増えているとみられている。
NIHは、エストロゲンだけを投与するエストロゲン補充療法については「乳がんなどが増えている兆候はない」と指摘している。[毎日新聞7月10日] ( 2002-07-10-12:00 )
エストロゲン補充療法で卵巣がん増加 米の臨床試験 2002.07.17
【ワシントン斗ケ沢秀俊】米国立がん研究所は、閉経後の健康な女性への卵胞ホルモン(エストロゲン)補充療法で卵巣がんが増加することが大規模な臨床試験で判明したと発表した。17日発行の米医師会誌「JAMA」に掲載される。全米で約800万人がこの療法を受けており、波紋を広げそうだ。
同研究所によると、臨床試験は4万4241人の女性を対象に79年から実施。エストロゲン補充療法を受けた女性と、ホルモン補充療法を全く受けていない女性を追跡調査した。
その結果、補充療法を受けた女性が卵巣がんになる確率は、受けていない女性に比べて1.6倍高かった。受けた年数が多いほど確率は高まる傾向があり、10〜19年は1.8倍、20年以上では3.2倍高かった。
エストロゲンは卵巣から分泌されるホルモンで、閉経後は急速に分泌量が減少する。エストロゲンを補うと、更年期障害や心臓病などの病気が減るとの研究が発表されたことから、補充療法が広がった。
エストロゲン補充療法の効果を調べる臨床試験は米国立衛生研究所の肺心臓血液研究所も実施している。同研究所のエストロゲンと擬似黄体ホルモン(プロジェスティン)併用療法の臨床試験では、乳がんや心臓病の確率が高まることが分かり、臨床試験を中止した。しかし、エストロゲンだけの補充療法では乳がん増加などの傾向は明らかではないとして、臨床試験を継続している。
日本でもこうしたホルモン補充療法を勧める医療機関があり、更年期女性の2〜4%が利用していると言う。個人輸入による使用例も増えているとみられている。
日本更年期医学会理事長の麻生武志・東京医科歯科大教授(産婦人科)は「20年以上の長期にわたる調査はこれまでになく、がんとの関連を示した結論は初めてだ。ただ1万人当たりの発症人数の差が2人程度で、医師の適切な診療を受ければ、発がんのリスクは回避できると考えられる。慌ててホルモン補充療法をやめる必要はない」と話している。
[毎日新聞7月17日] ( 2002-07-17-12:49 )
和田産婦人科HP アメリカのHRTの臨床試験について意見をのべられています。