魅惑のブス

 


 私、これまでずっと「ブス」っていじめられてきました。年取ってからさらに「オバン」ってのも付け加えられた。心に深い傷をおっています。一生、その心の傷がいやされることも、この悩みから解脱することはないでしょう。

 ゲイ雑誌『QUEER JAPAN』で「魅惑のブス」って特集が感動的だった。
異性愛男性好みの女性が普通なら女性の頂点として称えられるのに、ゲイたちは全く別の基準の女性たちに共感しファンになる。彼らのブスへの愛をこめたオマージュは感動的。

 少女漫画とか異性愛男性の物言いってビンボくさいのが多いのよ。「心を良くして、一生懸命料理とか掃除とかしてつくせば愛される」とか。

 ゲイたちはそうじゃなく、もっとパワフルで明るくバイタリティあふれていて、私も元気をわけてもらえました。

 この題名は、私からゲイたちに愛をこめての返礼で「魅惑のオカマ」と書きました。
 「理想的男性像」からはずれた男性に対して「オカマ」って罵倒がなげつけられるでしょ。
 でも私は「理想的男性像」もいいけど、「オカマ」も大好きって思ってます。

 編集長は伏見憲明(HP

 表紙にバカでかい文字で「ブス」って!

 表紙を飾っているのは、マツコ・デラックス。最高に魅力的! 伏見憲明、ナンシー関との『魔女会議』感動的。デブ、ブスは自分のことでもあるけど、でも他のブスやデブたちに向けた愛は泣けてくる。

 『ブス釜座談会 ブスでも女装でもオネェでも』
 伏見憲明、森村昌生(HP「女王様はご立腹」)、サセコ、ジュンコ、ナヨミ。全員ゲイ。彼らの、ブスへの愛情あふれる共感と愛は感動的。
 サセコ、ナヨミ、森村昌生の所属する貧乏女装集団「UPPER CAMP」(HP)のイヴェントを見たい見たい!

 

 ゲイ・カルチャー。私の心にカンフルをあたえてくれる。
 こういうカルチャーは、遠い未来に、女性も創造できるかもしれないけど。
 でも異性愛男には、未来永劫こういうカルチャーも創造できっこないし、私がなぜこうもゲイ・カルチャーに励まされるのかは絶対理解できないでしょうね。異性愛男には、いつまでかかっても絶対到達できない。

 ゲイたちが世の中にいてくれて、ほんとに良かった。オカマが世の中にいてくれて、本当に良かった。

 日本の人口は毎年毎年、何十万人ずつ増え続けているって。毎年毎年、たくさんの子供たちが産まれてきているって。これからも、ずっとずっとゲイが産まれてきてほしいな。ゲイが産まれてくれなって、異性愛男と異性愛女だけの世の中になるなんて、そんなの考えただけで寒気がするよ〜。

 セクシャル・マイノリティ
 ゲイって、根性ねじけて変になるやつもいる。
 ゲイの中には、異性愛男には絶対生み出せないカルチャーを創造し、私を励ましてくれるのもいる。異性愛男には、絶対無理。これからも、素晴らしいセクシャル・マイノリティが現れてくれますように。
 素晴らしいゲイじゃなくってもいいや。アホでも、産まれてきてくれるだけで、私は助かる。これからもゲイが産まれてきてくれますように。だって、ゲイがいてくれるだけで、私の大嫌いな社会生物学や遺伝子学を否定できるものね。

 

 

  →女性憎悪(恐怖)のゲイ
ブスやおばさんに、これほどまでの愛を捧げたのは、↑彼らゲイたちぐらいちゃう〜?
 その反面、とんでもないゲイもいるのよ〜! 不思議よね。