1999年、松沢呉一さんが(『創』の連載での告知で)3月20日、大阪弁護士会館でのシンポジウム「買春問題を考える」のパネリストの一人に参加するというのを知って、私もかけつけました。

 そのときもらったチラシを転載

        

市民シンポジウム「買春問題」を考える

              日時:1999.3.20(水)PM1:00〜5:00
              会場:大阪弁護士会館 6階ホール
              主催:大阪弁護士会、近畿弁護士会連合会

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総合司会     高瀬久美子 大阪弁護士会人権擁護委員会委員

1. 開場挨拶  井上 隆彦 大阪弁護士会福会長

2.基調報告 「買春に対する男性意識調査」に取り組んで
          松井やより アジア女性資料センター代表、フリージャーナリスト

3.パネルディスカッション
 パネリスト
            松井やより
            中里見 博 名古屋大学法学部
            林功     女のかけこみ寺「生野学園」園長
            松沢呉一  風俗ライター
            佐藤 公美 UNIDOS
 コーディネーター 養父知美  大阪弁護士会人権擁護委員会委員

休憩≪質問用紙を回収します≫

4.質疑応答

5.総括    矢倉 昌子 大阪弁護士会人権擁護委員会副委員長

6.閉会挨拶 日下部 昇 大阪弁護士会人権擁護委員会委員長

今後の調査・研究のために、本日お渡ししたアンケートにご協力をお願いいたします。お帰りの際に受付けにて回収させていただきます。

         

 

注釈

UNIDOS(Uphold Now! Immediate De-criminalization Of Sexwork!) セックスワークの非犯罪化を要求するグループ
 ↑当日、おいてあったチラシから。

 

 最後の方の質疑応答で、観客たちがパネリストたちそれぞれに質問状を書き、パネリストたちが答えることに。松沢さんも次々と質問用紙に答えていって終わりってなろうとしたら、50ぐらいの女弁護士が怒り狂いながら「松沢さん、私の質問から逃げないでください!」って絶叫。「逃げる気はないですよ」って質問用紙をチェックしたけど、ないって。女性司会者のほうに、質問がまぎれこんでいたみたいで、彼女が松沢さんに質問用紙を見せたら、松沢さんの顔勝ち誇り、ほくそえんで、指でOK、OKって。
松沢「『じゃあ、あなたはセックスワークができますか?』って、現にやってますよ。肛門にバイブつっこまれて、その写真撮られて。今度、『Gメン』ってゲイ雑誌でヌードなりますよ」「それと『じゃあ、あなたは奥さん娘が性風俗産業で働いてもいいのですか?』って、そんなもん、妻や娘が働きたいっていうのを僕がやめさせる権利なんてないですよ。例え父親や夫であってもね」って。女性弁護士完敗で、メロメロなりながら「女性の尊厳が」とか絶叫していたけど、もうムチャクチャ。女性司会者が割って入ってなんとかフォローしながら終わり。

 その後、松沢さん、『創』での連載で、その女性弁護士とのやりとりのことをとりあげていた。
 それと、大阪・西九条のシネ・ヌーヴォって名画座で「ロシア映画秘宝展 「幻想&SF」特集」(6月19日〜7月2日)があったので行ったら(『スタフ王の野蛮な狩り』すごいよかったよ)、ロビーになぜか「タコシェ通信」1999年6月1日号ってB4サイズ用紙2つ折りのんがあって(松沢さんが仲間と東京で経営している本屋タコシェの通信)、松沢さんの3月7日〜4月15日までの日記も掲載。そのシンポジウムのことや松井やよりを皮肉っぽくとりあげていた。

 そのイヴェント「売買春」について、おんな労働組合関西の機関紙「女たちの元気流」で、 2回にわたって取り上げられていた。筆者名は、1999年4月10日号が●●●さん。
1999年5月10日号のがO・■■■さん。
(関係ないけど、隣に機関紙の編集者から「家族単位から個人単位へ」をテイマにしたリレー・エッセイを企画したので最初の第一回目に書いてくれと依頼されたので書いた私の文章「伊田広行(の主張を)追っかけて」が掲載されていた)。
あら、同じのに参加していたやなんて偶然ね。全然知らんかったわ。その筆者O・■■■さん、松沢さんに対してかなり否定的な書き方をしてはった。例の編集者からのメイルによると「元気流にあの原稿を書いたのは、組合員ではないんですが、組合員の人も何人か参加していたみたいですね」やて。
 おんな労働組合って、全くの一枚岩じゃないのね。●●●さんとO・■■■さんとでは、全然主張が違っていた。私自身の立場をハッキリさせておきますね。私が読んだ限りでは、●●●さんのシンポジウムの描写は的確で、主張もよかった(最初は売買春全面否定だったけど、UNIDOSの主張を知って共感するようになったとか)。ただ、O・■■■さんは硬直フェミニズムっぽいなと思ったし、徹底的な論争になるかも。
 例の編集者には、ここへの転載許可を求めるメイルをだしたけど、
11月30日に彼女から「こちらのほうは、まだ確認ができていないので、本人に確認ができたらご連絡します」。
12月9日に「その他の件について、お返事できていなくてごめんなさい。個人的に、引っ越しなどでかなり忙しくばたばたしています。もう少し落ち着いたら、お返事しますので、よろしくお願いします」。