富永国比古「クラミジア・・・最近若い女性の間で増えています!」 ←批判

 

1 危機レベルを超えた性感染症

性行為に伴ってうつる病気を性感染症(STD)と言います。これにはいろいろな種類があります。なかでもクラミジア感染症が、現在若い女性の間で急速に蔓延しており、現場の産婦人科医は大変な危機感を持っています。アメリカでもクラミジア感染症が急増しており、今年は、400万人が感染するであろうと言われています<the New York State Department of Health>

最近、産婦人科医の機関誌「日母医報」は、第一線臨床医のレポートを特集しました(1)。そのなかからいくつかご紹介しましょう。静岡県の石井先生は「危機感が、現在は救いようのない絶望感におかわりつつある。この数年間、私の診察を受けに来た10代女子の性感染症は、一年ごとに増えつつはあったのだが、今年になって飛躍的に増加したことに私は驚愕し、狼狽した」
また、神奈川県の川越先生は、「性感染症はますます増える」として、その根拠をこう分析しています。
「第一には、予想外に進展した性の解放、テレクラ、ホテトル、ピンサロなど出張、フリーの売春業従業員<この種の仕事は1999年4月、風営適正化法によって、政府によって公認されました!(2)>には、性感染症についての指導、検査は一切行われていない。第二には、ピルの承認。第三には厚生省の無策である」

また、神奈川県の川越先生は、「性感染症はますます増える」として、その根拠をこう分析しています。】で、
「第一には、予想外に進展した性の解放
【第二には、ピルの承認】
そんなのに原因をなすりつけるのは、いくらなんでも問題じゃないか?

 

2 クラミジア感染症とは

クラミジアは性行為感染症の一つで、クラミジア・トラコマチスという病原体によって起こる感染症です。全国に約100万人の外来患者がいると推定されており、若い女性の4〜5%が感染していると言われています。最近では、不妊症の原因としても注目されています。男性では非淋菌性尿道炎、女性では子宮頸管炎などを起こしますが、男性の30%、女性の70%が無症状であることがこの感染症の大きな問題と言って良いでしょう。知らないうちに骨盤内に広範な癒着を起こしていた、などということさえあるのです。また、不妊の検査の段階に至ってやっと、癒着による卵管性不妊として発見されることも希ではありません。症状としては、男性では排尿痛、女性では下腹痛や帯下の増加、月経以外の出血などですが、症状が軽くても、いつもと違う感じがあったら婦人科医に相談されることをおすすめします。検査は子宮頚管内から綿棒でクラミジアを検出する方法と、血液中の抗体価をはかる方法があります。女性の場合、自覚症状がほとんどないため、病気とは知らずに感染源となっている可能性もあります。相手も治療しなければ再感染(ピンポン感染)の危険がありますので、検査や治療にはパートナーも同行することが必要です。治療は抗生物質を2週間ほど服用します。クラミジアは早期に治療しないとなかなか治りにくい場合もありますので、要注意です。感染が進展すると、子宮の入口の子宮頸管炎から、さらに奥へ進んで子宮内膜炎や卵管炎になり、卵巣やその周辺にある子宮付属器への炎症を引き起こします。さらに進むと、骨盤内の腹膜にまで炎症が及びます。妊婦が感染していると子宮外妊娠、早産、流産の原因にもなりますし、お産の時、赤ちゃんに結膜炎(50%)や肺炎(20%)を起こします。

 

 

 

3 10代にターゲットをしぼった性教育を

クラミジア感染を予防するには、コンドームを正しく使うことが大事ですが、コンドームは完璧ではないこと、コンドームでは防げない性感染症もあることを知る必要があります。アメリカの疾病コントロールセンター(CDC)によると、性感染症に罹った女性のパートナーの21%はキチンとコンドームを使用していたと言います(3)

性感染症に関してジャーナリストのソブラン氏は「コンドームでAIDSと闘うのは、フィルター付きパイプで肺ガンを予防しようとするのと同じだ」と皮肉っています(4)不特定多数との性行為は最も危険な行為です。アメリカニューヨーク州の保健センターの調査によると、新しいパートナーが出来たときに、感染のチャンスが飛躍的に多くなるということです。

先に紹介した産婦人科医の川越先生は、日本の性感染症予防対策の遅れを厳しく指摘しておられますが、10代の性感染症の蔓延に対しては、厚生省のみならず、文部省も全く無策であると思います。性感染症は国の存亡にもかかわる問題であるにもかかわらず、性教育のあり方についても真剣に見直そうとせず、なんら、有効な対策を打ち出せないでいるのです(5)

評論家のカールトーマス氏は、毎年、1200万人の新しい性感染症が発症するアメリカの現実を前にして、「コンドームは安全」などというメッセージは本当の脅威を覆い隠す偽薬にすぎないとし、「フリーラブは破滅への無料乗車券だ」と断言しています(6)

アメリカでは今、「安全な性行為を教える」ことを主眼とした性教育のあり方が根本的に問われているのです。

我が国でもいずれ、この問題に真剣に取り組まなければならない時がくるでしょう。文部省は性教育を担って下さっている現場の先生方を支援し励ますどころか、教育の本質とはまったく関係のない「君が代、日の丸」などの議論に熱中し、教育の現場に、なにをやっても無駄だという無力感(learned helplessness)を広めてしまいました。厚生省や文部省はあまりあてにできません。性感染症がすでに危険レベルに達している、という深刻な認識に立って、教師、生徒、産婦人科医、学校医、市民などのネットワークをつくることが必要かも知れません。

 

 

 

 ロマリンダクリニック HP 富永国比古「クラミジア・・最近、若い女性の間で増えています!」↓から引用

4 引用文献

(1)日母医報、平成11年11月1日
(2)防犯しゃくなげ、1999年4月、福島県警察本部
(3)EP News Service,29 November 1991
(4)Joseph Sobran, "Virtue Is Practical and Desirable," Conservative Chronicle,27 November 1991
(5)富永、レスぺクトセックス、サインズオブザタイムス、11&12、1999
(6)Cal Thomas, "Free Love Is a Free Ride to Destruction," Los Angeles Times,11 November 1991, B11

 

富永国比古が引用した文章を、ネット検索したら、ヒットしたのをチェックしたら、ソックリなの見つけた! 富永国比古先生ったら、『Christian Research Institute Journal』をかなり参考になさってらっしゃいますね(大爆笑!)

『Christian Research Institute Journal』 Hank Hanegraaff『AIDS: The Ripened Fruit of the Sexual Revolution』より↓

Lawrence K. Altman, "Tests of AIDS Vaccine Scheduled to Begin in Two Years in Four Countries," New York Times, 11 November 1991, A5.
2 Jerry Adler, "Safer Sex," Newsweek, 9 December 1991, 58.
3 Cited in David Chilton, Power in the Blood (Brentwood, TN: Wolgemuth & Hyatt, Publishers, 1987), 5.
4 EP News Service, 29 November 1991, 6.
5 Joseph Sobran, "Virtue Is Practical and Desirable," Conservative Chronicle, 27 November 1991, 1.
6 Cal Thomas, "Free Love Is a Free Ride to Destruction," Los Angeles Times, 11 November 1991, B11.

 

CRI → 『STATEMENT DA132』Hank Hanegraaff『AIDS: The Ripened Fruit of the Sexual Revolution』 より↓ (和訳)

1 Lawrence K. Altman, “Tests of AIDS Vaccine Scheduled to Begin in Two Years in Four Countries,” New York Times 11 November 1991, A5.
2 Jerry Adler, “Safer Sex,” Newsweek, 9 December 1991, 58.
3 Cited in David Chilton, Power in the Blood (Brentwood, TN: Wolgemuth & Hyatt, Publishers, 1987), 5.
4 EP News Service, 29 November 1991, 6.
5 Joseph Sobran, “Virtue Is Practical and Desirable,” Conservative Chronicle, 27 November 1991, 1.
6 Cal Thomas, “Free Love Is a Free Ride to Destruction,” Los Angeles Times, 11 November 1991, B11. 

 そのまんまやん(大爆笑)!
 それだったら、『Christian Research Institute Journal』 Hank Hanegraaff『AIDS: The Ripened Fruit of the Sexual Revolution』を参考にしました、ぐらい書けよ! それともそことの関係をよっぽど秘密にしておきたかったのか? 避妊も中絶も反対のカトリック教徒の影響ですなんて書いたら、大抵の日本人からは敬遠されるものね。