「がんばれ!遠距離恋愛!!」に、一応「リンクはりました」ってメールを送ったら意外なお返事が!

 

 一応、引用された部分は、 引用符だけじゃなく、分かりやすいようにこういう色にしますね。
それと後で読み返したら誤字脱字があったけど修正せずそのままにしておきますね。

 ただ、ご本名でしたが、イニシャルに変更しますね。

 

1999年5月18日

「がんばれ!遠距離恋愛!!」のSAです。


>様 初めまして。


は僕の恋人で、一応ページの「共同管理者」なんですけど、事実上は僕がつくっています (^^;

のら猫の手さんは女性の方ですし、避妊の話題なのでこの方が気楽に話せるのかもしれませんが、そういうことですので、男の私が返事をします。申し訳ありません。


> 私は今すぐピルを使いたいとかそんなのじゃなく、ピルをめぐる思想に
>興味をもちました。ピル解禁反対派の思想を分析したいなと。そこで
>あなたのサイトで避妊の歴史を読み、これや!って思いました。



あの歴史も、多分間違っている部分もあるはずなのです (^^;

僕は持っていない本ですが、産経新聞社から発行されている本・・・タイトル忘れたけど (^^; 20世紀の歴史をまとめた本の中に、「避妊が単に妊娠を避ける技術ではなく、女性解放運動の武器となっていく」さまが、取材を通じて得た貴重なデータとともに載っているはずです。

僕は、それを産経新聞連載時に読んだのですが、すでに細かなことは忘れてしまったので、WEB ページの記述は記憶によるものです。

                                             
>「がらくたの山」http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/2739/
>の「女の体」の「避妊用低用量ピル」で、あなたのサイトにリンクを
>はりましたので一言ご連絡まで。



リンクは御自由に。

一応、「がんばれ!遠距離恋愛!!」のトップページにリンクをするようにお願いします。ページ内の構成を変えることはあっても、ここのページは基本的に保証していますから。


> まあ、フェミニシト女性達の中には解禁に猛反対しているのがいますが、
>私は全く納得がいきませんね。今私が特に取り上げたいのが反対派の思想の
>分析です。



僕はピル自体には反対も賛成もしません。これが必要な人だって居るし、逆にピルの副作用で死亡する例も、たしかにあるのですから。

ただ、解禁自体には条件付き賛成ですね。その条件というのは、「ピルの効果・副作用を国民に広めること」。やっぱり、作用の強い薬はそれなりに注意を促さなくてはなりません。その効用・副作用を知ったうえで、利用するかどうかを決めるのは個人の問題です。

一番怖いのは、女性よりも男性の無知です。

女性は自分の身体のことですから、それなりの注意は払うでしょう。しかし、ピルによって男性が「避妊の苦労から開放され、思う存分SEX が楽しめるようになる」というような誤った考え方をもち、ピルの服用を女性に強要するようになることが一番怖いのです。

僕のページは、ピルの解禁が元で作ってはありますが、話をピルだけに限らず「避妊全体」にしています。そのため、特にピルの細かなデータを載せることはしていないのですが、反対派の意見もある程度は知っています。反対意見に付いて詳しく知りたいようですので、御紹介しましょう。

---


ピルに「高容量、低容量」があるのは御存知だと思います。高容量は治療用に使われるもので、これを避妊などに使えば思わぬ副作用があります。

この度解禁になる見通しなのは、避妊用の低容量ピルですね。

では、ピルに「高濃度、低濃度」の違いがあるのは御存知ですか? 高容量・低容量は、ピル1錠に含まれるホルモンの量の違いですが、同じホルモン量でも、作用の強い高濃度ホルモンと、作用の弱い低濃度ホルモンがあるのです。(第1世代、第2世代、第3世代と分類されており、順に濃度が上がります)

製薬会社としては、「より強力な効き目」を製品に求めるため、最近のピルは、低容量・高濃度ピルとなっています。そして、容量が低くとも濃度が高ければ、高容量ピルと同じような副作用が出るのは当然なのです。

日本のピル認可に使われた臨床データは、10年前の物です。ピル問題は10年前に一度解禁間近になっておきながら、棚上げされた経緯がありますから、今回そのデータをそのまま承認に利用したのです。

しかし、この10年の間にピルを作る技術は大きく変わりました。10年前には、高濃度ピルなんて無かったのです。

そして、高濃度ピルはまだ歴史が浅いために、諸外国でも扱いが割れています。

ノルウェーでは、95年に高濃度ピルの販売が禁止されていますし、ドイツでも、初めてピルを使用する場合には高濃度ピルを使ってはならない、という通達が出ています。しかし、大抵の国では法制化されるほどには至っていません。危険を促す団体などはあるようですが。

高濃度ピルは、高容量ピルと同じように、血栓症を引き起こす可能性があります。ピルによる死亡例は、主に血栓症によるものです。

また、ピルは「使用をやめればすぐに体外に排出される」ことになっていますが、これは「10日以内に成分の90%が排出される」という意味です。残りの 10% は、体内に長く残る性質のもので、これによってピルの使用をやめても長い間女性の身体に影響を与えます。

よく、「ピルを使っていても、子供が欲しくなったら使用を中止すればいいだけ」と言われますが、そのような方法で生まれた子供に奇形児などの率が高いこともわかっているのです。

しかし、日本では高濃度・低濃度の違いは考えていないのです。そのような違いはないもの、と厚生省が考えているのですから、この違いによる作用の違いというのも、現場の医師達には通達されません。

医師が知らないものは、ピル使用を求める患者に対しても警告できません。

ピルの解禁に反対している人たちは、主にこのような「無知による被害」を食い止めるために反対を唱えているのです。

ピルは、確かに魅力的な避妊薬なのです。また、上手につきあうことで、月経不順などを調整したり、強い生理痛を軽減したりすることも出来る、良い薬です。

その反面、単に「避妊する」ことを目的とした場合には、思わぬ副作用で後々後悔することになるかもしれない、というのも事実です。

最初に書いたように、僕自身はピルの解禁に対して賛成です。使ったほうが良い人たちだって、沢山居るでしょう。

だけど、絶対ににはピルを使わさせないでしょう。僕は、子供が欲しいから。

「今は子供が出来たら困る」というのは事実なのですが、そう遠くないうちに、には元気な子供を産んで欲しいのです。そのために、不安を残すような薬は使って欲しくありません。

ちなみに、ピルが女性解放運動の大きな武器である、というのは事実なのですが、僕はこの運動自体が正しい物だとは思っていません。

女性の地位が不当に低かった時代は意味があった運動ですが、今となっては無意味な「独立」をしようとしすぎているようなところがありますから。

男だって、本当の独立なんてしていないんですよ。愛する女性がいるからこそ、それを守るために強くなろうとするんです。独立するって言うのは、決して「誰の世話にもならない」ことではなくて、心から信頼できる人には、弱みも見せて協力しあうことだと思います。

避妊というのも、最終的には「協力」があっていいもんだと思うんですよ。男性側だけに頼るコンドームもよくないのですが、女性だけが行うピルもおかしい。

避妊方法としては、複数の方法を無理なく組み合わせて避妊効果を高めていけば、それでいいと思っています。

なんか、必要以上に思想的なメールになってしまいましたね。それでは、また。
------
新保顕理 akiyoshi@wiz.office.ne.jp
魔法使いの森 http://www4.airnet.ne.jp/shinpo/akiyoshi/
追記2

「リプロ・ヘルス情報センター」のホウムペイジ の 
「ピルの50年史から考える低用量ピル」
から1部分引用しますので、読者の参考のたしになれば幸いです。
 かかっていたバイアスが除去され、第二世代と第三世代との間に差はみられないことが判明し、ドイツでは1997年12月に、イギリスでは1999年4月に、規制がとれ、イギリスの新聞にも「Pill U-turn four years after panic:ピル、パニックから4年後にやっと帰ってきた」と大きく報道されました。

    

 

 彼に、このホウムペイジへの転載の許可を得るメールをだしたら、1999年5月19日にお返事が。

「がんばれ!遠距離恋愛!!」のSAしです。



>>僕は持っていない本ですが、産経新聞社から発行されている本
>>・・・タイトル忘れたけど (^^; 20世紀の歴史をまとめた本の中に、
>>「避妊が単に妊娠を避ける技術ではなく、女性解放運動の武器となっていく」
>>さまが、取材を通じて得た貴重なデータとともに載っているはずです。

> はあ・・・私、避妊やピルに関する本は相当図書館で調べまくって読破したつもり
>ですが、その本は知らないです。


                                           

別に、避妊について書いた本ではないですからね :-)

20世紀に、世界を変えるほどの力を持ちながらも歴史に記録されなかった事柄を、まだ資料が残って居るうちにまとめておこう、というような企画でしたから。

主に載っているのは自動車のことや通信機(ラジオ・テレビ)のことなど、あまりにも「家庭に溶け込みすぎて、だれも歴史を気にしない」物なのですが、中には「女性解放運動」などについて書かれた部分もあり、そのなかで女性解放運動の重要な武器としての「避妊技術」が書かれているのです。


連載時は女性解放運動全体で1週間(5回)、1回が新聞1ページで、避妊について書かれていたのはそのうち2回ほどです。

ペッサリー開発の歴史が中心でしたので、読んでもそれほど大きな情報は得られないと思いますが、欧米人と日本人の避妊に対する考え方の違いは良くわかります。


> それにしても、なんで医者でもない男の方がそんなにピルに詳しいの〜?って謎で
>すが・・・。ピルに興味を持って調べまくった女の私でさえビックリです。普通、そ
>んなんいないですよ。



普通じゃないですか (^^; まぁ、褒め言葉と受け取っておきます。

歴史に関しては、先にあげた産経新聞の企画で読みました。自分のページの執筆時には、記憶のみ。

避妊そのものに関しては、家にあった、歴史を斜に構えて解説した歴史年表の本が情報ソースです。読みながら書きました。

#普通は気に留められない「ささいなこと」の歴史ばかり書いてある。
 その中から、避妊に関する記述を抜き出して再構成しました。

ピルの危険性に関しては、「通販生活」の、現在販売中の号です。

通販生活の連載で、さまざまな問題を、賛成・反対の立場の専門家に解説してもらうものがあるんです。今号は、「ピル避妊」がテーマでした。

ざっとあげれば、ここでの賛成派の意見は、反対する人がよくいう「反対理由」を、片っ端から反論しているだけです。

「副作用」に関しても、「理想的なすべての条件を満たした避妊方法はまだ見つかっていない」の一言で終わらせて、問題をすり替えている感があります。

ただ、最終的に「使うかどうかは個人の自由として、新しい方法が提示されることで、議論が始まり、みんなが自分の身体について考え始めることが重要」とまとめているのは、全くその通りだと思います。

対して反対派の意見は、一般に議論されないようなさまざまな最新データを披露して、厚生省が詳しい検討なしにピルを解禁したことについて警鐘を鳴らしているだけです。

認可されるので使う人はいるだろうことは認めたうえで、「情報を鵜呑みにせずに、幅広い視点を持つこと」を薦め、そのためのデータを提示しているに過ぎない。

通販生活では、こういう記事に対して結論は出しません。ただ、双方の意見を掲載するだけです。

だけど、僕はこの誌上では反対派に軍配あり、と見ました。

ちなみに、前のメールに書かなかった反対派のデータから、もう一つ紹介しましょう。

厚生省がピルの安全性を確認したのは 10年前の薬品についてだ、というのは前回にも書いたのですが、この確認方法についてです。

試験対象は 5000人にすぎません。この人数を多数のグループにわけて、少しづつ成分を変えたピルを試験しているのです。

実際に1グループが何人だったのかは書かれていませんが、普通はこういう試験の時は100 グループくらいは作るはずですから、1グループは 100 人未満にはなったでしょう。

そんな人数では、個人差を排除できるほど十分なデータは得られないはずです。

また、試験期間は3ヶ月だそうです。1ヶ月をサイクルとして服用する薬なのに、たったの3ヶ月。これでは、影響があるかどうかを調べることは出来ないはず。

さらに、これが一番重要なことですが、「途中で服用をやめた」人間については、理由の如何にかかわらずに調査対象から外しています。グループによっては、服用をやめた人間は 50% を超えるそうです。

もしかしたら、この人々は「薬を飲むことで身体に異常を感じた」のかもしれませんが、そのことはデータには残って居ません。服用をやめれば調査対象から外されるのですから。

結果、調査は「ピルを飲んで身体に異常を感じなかった人」だけを抜き出して行われ、「身体に異常は起こらなかった」と結論づけるという自己矛盾を孕んだものになっています。

本当のところを言えば、自分のページで避妊技術に関して書き始めたときは、ピルの使用に関してそれほど反対ではありませんでした。

しかし、現在は反対、少なくとも慎重であるべきだ、とは思っていますね。僕のページでは遠距離恋愛を扱っていることもあり、海外の男性と遠距離恋愛をしている女性にはピルの服用をちゃんとして欲しいのですが(海外ではピルの使用はごく普通になっています)必要がなければ避けたほうが良い薬だ、と思っています。


> もしよろしかったら、私のホウムペイジに様からのメールを転載させていただ
>けませんでしょうか? 賛成派のペイジに、「遠距離恋愛」へのリンクをはっていま
>すが、反対派のところにも以上のメールを掲載したいです。反対派の方々に対してか
>なり批判的な、解禁賛成派の私によってかなり偏向したペイジになっていますので、
>こういう意見もあるというのを載せることで、相対化させるいい機会になると思いま
>すので。



構いませんよ :-)

批判意見に関しても、出たら出たで別に構わないでしょう。

賛成のための賛成、反対の為の反対をするようでは議論は進展しないのですが、いろいろな意見を比べた後で各自が考えを持つ、というのは悪いことではありません。

あれ? ページの内容って、ピルの「認可」に付いての可否でしたっけ? それとも、「使用すること」に付いての可否?

僕は、認可については賛成だが、自分の彼女が使用するといったら反対する、という立場にしといてください。事実そう思っているわけだから。

それでは、また。
---
 (メール・アドレス)
がんばれ!遠距離恋愛!! http://www4.airnet.ne.jp/shinpo/love/
産経新聞『20世紀特派員』B「あらしの性」細見三英子
「初出/産経新聞・平成九年十月十四日〜十年二月六日掲載」
つまり1997年〜1998年

↑厚生省が避妊用低用量ピルの認可をしたのが1999(平成11)年6月。厚生省はこれからもずっとピルを解禁しないのでは?という時代の雰囲気のときに書かれたので、そういう時代背景を知りながら読むと味わいふかい。         

 

 反対派として私がこのサイトで取り上げた方々は、あきらかに「解禁反対」とハッキリ主張している方もいらっしゃいますが、そこらへん、あいまいな書き方している方々がけっこういますよね。そこらへん、ハッキリしてくれたら、論点がもっと明確になるのにね。
 ★「認可に反対」「女性には一切ピルを飲まさなん!」なのか、
 ★「解禁じたいには反対しないし、最終的な選択肢として利用したいのなら無理にやめさせはしないけど、でも私はもっと女性たちにとっていい避妊法を教えるからそっちのほうを広めていけたらいいな」なのか、
 ハッキリしてはいませんが、文脈からしたら、彼ら・彼女らは「解禁反対!」なのでしょうね。←「誤読だ! 私は解禁じたいには反対していない!」って反論がございましたら、どうぞ掲示板まで。

 それと『通販生活』(1999年6月5日発行 夏の号 193)に、まず「賛成派」は定番の北村邦夫医師、その後に「慎重派」は武田玲子医師。
 武田医師の主張ではっきりしてほしいのは、
★「認可じたい反対」「女性には一切ピルを服用させん!」なのか、
★「解禁じたいには反対しないけど・・・」「ピルよりももっといい避妊方法を教えていきたい」なのか、
それをはっきりさせることで、もっと論点が明確になったのに。
 北村医師も、ピルのメリットをあげるだけで、イマイチ。そうじゃなく、「厚生省も認可して、解禁して、これだけのリスクがありますよって情報公開した上で、その上で女性が『どうしても今は妊娠だけはしたくない、中絶もしたくないから、多少リスクがあっても中絶よりましだから、ピルとコンドームの併用をして用心に用心を重ねたい』って利用するなら、それはその女性の自己決定で、『ピルは体に悪いから一切飲まさん!』って解禁せず利用できないようにするのは悪いおせっかい、悪い保護主義だ」って主張したほうが、私には共感できましたけどね。

 中絶禁止をされている国で、解禁反対論者が「中絶は女性の体に悪いから女性のためを思って、解禁反対」なんて主張したら、やっぱりそれは余計なお世話なのね。中絶は体に悪いっていったら、それはそうやけどね。その点については反論の余地なし。でも体に悪くっても、女性が「それでもどうしても中絶しなくては」ってやるなら、それはそれで仕方がないって考えです。

 ちなみに、ピルや妊娠中絶の危険性ばっかりが声高に叫ばれるけど、妊娠・出産での死亡者数の危険性とか死者の数とかあまり大々的に宣伝されないでしょ。やっぱり、異常に情報が偏っているよ。

 もちろん、解禁されて、その上で女性達がピル反対派の情報に共鳴して、低用量ピルを全然利用しなくっても(そしてピル反対が勧める体に優しい避妊法を選んでも)、私はそれはそれで女性の判断やと思い、尊重しますよ。私は別に医薬品業界とは全く利害関係無いし、ピルが全然売れなくっても全然損しないし。
 だから、ピル反対派も、自分の信念に確信があるのなら、解禁されても堂々と自説を主張し、女性達にもっといい避妊法を勧めて広めていったらいいのにね。

 『ピル 私たちは選ばない』って本は、1987年に「ピル解禁!」って報道後に、解禁じたいには反対せず、「あくまでも最終的な選択肢として選ぶ人がいるのは、それはそれでしかたがない」ってスタンスで、「ピルなんかよりももっと女性にとって、いい避妊法を提示するから」「男性に『コンドームつけてね』ってチャンと言えるようになろうよ」って主張ですので、私は嫌いではありません。
 まあ、この本が出版されてから、「やっぱり解禁見送り」ってなったんでしょうね(笑)。今、「1999年秋に解禁」って報道されてますが、私の憶測では、厚生省はなんやかやへ理屈をつけて「認可見送り」間違いなく後50年はこの調子でひっぱり続けると思いますね。←って思ってたら、6月に認可、9月に一般販売・・・。ってビックリ! いやいや、いいことや。

 私は、自分がピルや中絶を選ぶ・選ばないは別として(第一、相手がいない・・・)、一部特権階級、官僚が情報や許認可権を握り締めていて、何が何だかよく分からない理由で規制し、下からコントロール不可能なところが不気味なの。少子化が大ニュースなったとたん、あっという間に中絶できる期間が短縮されて、女たちが「中絶できる期間を元の期間に戻せ!」って訴えても戻せないところとかね。
 私の思想は、国家や社会から国民へのパターナリズム(権力からのおせっかい、干渉、子供扱い、自己決定権侵害、迷惑な保護、おせっかいな保護)、男から女へのパターナリズム、エリート女性から「遅れた」女へのパターナリズムなどへの対抗といったら一番近いかな。


追記1

 『通販生活』で「慎重派」として紹介された武田玲子医師。認可に反対なのかどうなのかが曖昧でした。そこのところをハッキリしてくれたら論点がもっと明確になるのにと歯がゆかったのですが・・・。 

 1999年6月に厚生省がピルを認可、9月から女性は医師の診断を受けてから服用できるようになりました。

 その後も、インターネットでサーチしたらこんなんが。

1999年11月14日「環境ホルモンとしての医薬品 その1」 近藤 和子(薬剤師、新薬学技術者集団)、武田 玲子(産婦人科医師)、吉田 由布子(「エコロジーと女性」ネットワーク) このイヴェントの主催は「エコロジーと女性」ネットワークね。【私たちもこれまで「医薬品の中の環境ホルモン」として流産防止剤DESや経口避妊薬ピルについて学習会を行ない、厚生省にピルの慎重審議を要望してきました。】 やて。

 「慎重審議」って、要するに「ピル認可反対」ってことやろ! 「ピル認可反対!」って厚生省に訴えてきたいうことやろ。今まで、そこのとこ、曖昧な紹介ばっかりやったから混乱したけど。やっと、ハッキリしました。

 こんなんも見つけた!
「女性の身体と心から考えた「ピル解禁」」 武田玲子
そもそもピルにより脳の働きを抑えて身体を妊娠状態にし、いつもセックスを受け入れる状態にしているというのは、けっして女性にとってのぞましい状態ではないと思います。】やて。そういうのってセックスを被害者意識でしかみれないセックス嫌悪の貧しい見かたよ。「ピル飲んでる女は遊び人」って見る心の貧しい男の発想と同じやで。ピル認可反対の、本当の理由はそれちゃうか〜? ったく。それで、ああだ、こうだ、とマイナス点を過剰に言いたてた。

 森冬実も『からだのおしゃべり』『女の体 わたしたち自身』でも、【 常に避妊をしてあるからだでいることは、イコール「sexはいつでもOKよ」と受け取られ可能性がある。親しくなった男女の間では「避妊をどうするか」という話題が登場するだろうが、IUDをしていると、「いいじゃない、避妊をしているんだし」と、おざなりなsexになりがちだ。望まないsexも、しかねない。そういう話を聞くたびに、「IUDによる避妊をしているっていうことで、ワタシたち女は単なる穴になりさがってしまうのか!」と、ガクゼンとしてしまう。
 荻野美穂『生殖の政治学』も、「女がいつも性交可能状態で待機させられる」ってな感じの、セックスを被害者意識でしか貧しい物言いがあった。ほんと、貧しい発想やわ。 

 まあ、武田玲子医師も、森冬実も、吉田由布子も、ピル認可後にも自分の信念をまげずに、続けてピル反対って活動をしているのは、それはそれで気骨があるというか、敵ながらアッパレ!って感じ。いやいや、困った人やな。
 ピル解禁されている上で、彼女たちが女たちに「ピルなんかよりいい避妊方法を教えていきたいな」なってキャンペインが効果を発揮して低用量ピルが全然売れんでも、私は医療製薬業界から何の利益も得ていないし全然痛く痒くもないし、どうぞ〜って感じやわ。あっでも森冬実なんか解禁後も「ピルは法による縛りを」をって訴えてるのがいややわ。それってファシズム。
 ピル認可後、転向しちゃったのとか、口をつぐんで一切そのことにはふれないのがいてはりますからねえ・・・(それでええけどね。痛快痛快ざまあみろ)。

 

追記2

 SA様のメイルに【ドイツでも、初めてピルを使用する場合には高濃度ピルを使ってはならない、という通達が出ています。】とありましたが、

 高濃度ピルって、第三世代のピルのことね。

「リプロ・ヘルス情報センター」のホウムペイジ の 「ピルの50年史から考える低用量ピル」から1部分引用しますので、読者の参考のたしになれば幸いです。
 かかっていたバイアスが除去され、第二世代と第三世代との間に差はみられないことが判明し、ドイツでは1997年12月に、イギリスでは1999年4月に、規制がとれ、イギリスの新聞にも「Pill U-turn four years after panic:ピル、パニックから4年後にやっと帰ってきた」と大きく報道されました。

 それとHPにリンクを張り、そこから一部を引用したことをメイルでお知らせし、それと「彼の意見で「ノルウェーでは、95年に高濃度ピルの販売が禁止されていますし」とありましたが、これは本当なんでしょうか?」ってメイルと掲示板で問い合わせましたら、すぐに両方に懇切丁寧なお返事が届きました(1999年12月3日付け)。ほんと恐縮です。
禁止されているのではなく、リスクがあるからという制約がつけられているのです。まもなく、その制約も解かれるというのは聞いておりますが、まだ解かれていないようです。世界の中でノルウェーだけのようです。
 この問題は、ピルそのものの問題ではなく、些か場違いなところで論議を呼んだものと考えております。第二世代ピルの問題を改善してできたのが、第三世代ピルであり、世界中の多くの国で、多くの医師の手で処方され、多くの女性が服用している事実があります。この問題につきましては、私のHPで述べてますとおりです。

 一応、菅睦雄先生からのメイル(1999年12月3日付け)を転載しますので、読みたい方はチェックしてくださいね。読む。
 「リプロ・ヘルス情報センター」HP のメッセージボードにも、先生からの返事が読めますので、チェックしてみたい方はチェックしてくださいね。 
 その後、菅睦雄先生にお礼のメイル(ついでに愛のムチも)を送ったら、12月5日に又もや懇切丁寧なお返事が。

 

 

追記3

[↑1999年12月13日に、Rurikoさんって方からメイルが。彼女からのメイルを、許可を得て転載しますので、よかったら読んでくださいね。読む
  『ピルとのつきあい方』RURIKOさん主催。
 「health」のコーナで、ピルの是非について色々な考えの方の意見を取り上げてます。彼女自身は解禁賛成派。避妊用低用量ピルが日本で1999年6月についに厚生省に認可され、9月から一般利用できるようになりましたが、でも低用量ピルの内、利用できるのは第一世代ピルと第二世代ピルだけで、第三世代ピルは事実上日本では利用できないようになったこと(厚生省がマーヴェロン社のピルには「第一選択にしてはいけない」と注意書きをするよう求め、マーヴェロン社が怒って決裂)に怒っています。第三世代のピルも日本女性も利用できるようになるべきだと。
 ピルについての情報が充実しています。 

 

追記4

 ↑「性と健康を考える女性専門家の会」宛に、SA様のピル批判、第三世代ピルについての批判を一応チェックしてくださるようお願いのメイルを出しましたら、1999年12月8日にHP管理者のSN様からお返事が。そして22日に新保様への懇切丁寧な反論が。読む。
 ありがとうございました。こういうキャッチボールってとてもエキサイティングでいいですよね。私は、SN様のほうに共感しました。ただし、SA様に対しては、未だ認可されていないあの当時にピル解禁に肯定的なことを言うのはとても勇気がいったと思いますし(ゴリゴリの解禁反対論者がすごい多かっし、結構マジで恐かった思うわ!)、そういう面ではとても素晴らしい方だと思いますので。決してあなたのことを全否定はしていませんので。

 

追記5

 2000年3月、武田玲子医師、吉田由布子(「エコロジーと女性」ネットワーク)と『ピルの危険な話』(東京書籍)を出版。
ピル解禁反対派の「エコロジーと女性」ネットワークがHP『ピル110番』を。

 

追記6

「第3世代ピル危険は、第2世代ピルよりも死亡率が高い」という主張に対して、「調査方法に問題があったのでは?」という説もあります。ご参考までにご一読を。

『ピルとのつきあい方』『サイコロ・ゲーム・トリック』  
『リプロヘルス情報センター』『ピルの50年史』