小谷野敦（同様に髭に眼鏡のオジチャン ←うちより一つ年上）が『もてない男』で
【さらに私が不快なのは（もうかなりやけくそになっているが）「男フェミニスト」どもである。というのは、私の妄想かもしれないが、「男フェミニスト」には、いい男、もてそうな男が多いような気がするからである。やけくそだから実名を挙げるが、森岡正博、瀬地山角、宮台真司、伊田広行（写真をみるかぎり大したことないのだが、「いい男」との声あり）など、私は邪推するが、彼らはきっと「女にもてる」のであろう。】やて。
まあ、私も、本とか読んだだけでの直感やけど、森岡正博、瀬地山角、宮台真司は嫌いやし信用できないけどね。でも伊田広行は本読んだだけやでも、信用できる思った。それと小谷野敦みたいにもてないから根性がねじけて他人（もてる男や女性）の性の解放に不寛容、抑圧的になり、で、ますます女性から敬遠されて、でますますねじけて抑圧して・・・って悪循環なってるのとは絶対違うなって感じはした。伊田先生を直接私が見た感じでは、人との接し方の能力があるって感じ（←私はそういう能力が全く欠けているのだ）。もてるから女性の性の解放や自立に関して精神的余裕があるって言われたらそうかもしれへんけどね。
私「伊田先生にこうしてやっとお目にかかれて感激です」
伊田「先生はやめて」
山崎さんからのパンとオレンジジュースを皆でとりながら打ち合わせ。
他にもゲストは、
・もっさりした40ぐらいの男性（教員 Ｋ）、←そういう私は見るからに落ちこぼれ、社会不適応者、ダメ人間・・・
・30ぐらいの眼鏡をかけた結構いい男（会社をやめて、フリーの身体障害者介護人 Ｈ）、
・30ぐらいの結構いい女（『セックス・性・世界観』って本で一緒に書いている方 Ｍ）。
男性たちは、例のＯさんのお薦めで『21世紀労働論』を読んだとか。で、他の本は未だ読んでいないって。『シングル単位の恋愛・家族論』からきた私とは全然ちゃいまんなあ。（後で知ったけど、Ｏさんも、『21世紀労働論』しか読んでないって）。
順番を決めるうちあわせをして、私を最初にしてほしいって言ったのに（で、後の男性たちが深刻な労働問題の話しをしてほしかったのに）、男性二人が深刻な労働問題の話しをして、うち３番目やて。ややなあ。で、又男性が深刻な労働問題、で最後がもう一人の女性がスピリチュアルな話し。
伊田先生ニコニコしながら「Ｆさんは、売買春についてだけでいいのやね？」
うちビクッ！ 気の小さい私は「他のんはもう、教典みたいなものでスバラシすぎて、疑問や批判のしようがないですよ～」って精一杯媚びへつらった。「うちのんだけ、えらい浮いてますね」
伊田先生笑いながら「いや～、こんだけ威勢のいいこと、スパスパ書いてくれたら痛快やね」って。先生のお言葉、イヤミじゃないと素直に受け取らせていただきます。
Ｏさんが来ないので、山崎さんが彼の携帯に電話したら、時間を勘違いしていたので大急ぎで来るって。開始ギリギリについてやんねん。
講演会が始まる前、打ち合わせも終わり、楽屋みたいなとこで、ウダウダしてたら、Ｈさんが「ところでＦさん。子供の問題はどうなるの？」って。
へっ？ 子供？ 唐突に言われ、面食らう私。なに？
Ｈ「子供」
私？
Ｈ「売買春肯定って？」
私「はい」
Ｈ「子供は？」
私「それがなにか？」
Ｈ「・・・・子供の・・・売買春・・・・・・ロリコン・・・・どうするの？」
私「ロリコン野郎の、子供への買春ね。私、それも、法律で警察が禁止するのには反対。タイとかフィリピンの貧しい子に福祉が充実して、子供が売春する必要がなくなるって方向にいってほしいな」
Ｈ「長いこと生きてて、たいがいのことには驚かなくなったけど、それでも驚き。あ～もうビックリ」 （それが↓のように、私への批判へとつながるのね）
写真14枚もらったうちの１枚をスキャナ～
名前の札に白で塗りつぶしました。モザイクのかけかたを知りたい！
最初に、司会者山崎さんが観客に「シングル単位って知ってる方」って聞いたら、手を上げたのがチョボチョボ・・・。残りは知らんのね。で、伊田先生が説明。
そして私たちゲスト一人一人が伊田先生への質問。
トップバッターの男たち二人（Ｋさん、Ｈさん）とも、やっぱり、深刻な労働問題。
次ぎ、私の番。松沢呉一発の、売買春全面肯定論。伊田先生困惑しています。やっぱり。
そしたら、私の右隣の、次ぎのＯさんが「彼女の話しを聞いてて、予定の労働問題に関する質問を変更させていただきます」「男性身体障害者から性風俗を利用したいと言われます。僕は守秘義務があるので、どうしたかは一切言いませんが。フェミニズム団体は身体障害者の性風俗利用に対して猛反対をしています」って。
それに伊田先生のお答え。基本的には、介助人はロボット、手足になるべきだと。「僕が介助者なら基本的にはセックス産業まで車椅子押します」「それで議論なっても、僕は議論に応じてちゃんと答えます」
それから私の左隣の30男Ｈさんが「ロリコン男の権利も認めるのですか？ 犯罪じゃないですか？」って。
私「マイクいいですか？」「あの、話しがとんでもない方向に言っているので、言わせてください。あくまでも女性が生きていく上での選択肢を充実させようってことで、そのためにセックス産業も肯定しているのであって、もし誰も働き手がいなくなったら、そのときは男性もあきらめなくてはならないですよ。女を買う男の権利とか、男の性欲処理のために売買春肯定をしているんじゃないです。タイやフィリピンで貧しいストリート・チルドレンが生きていくための売春をしていますけど、法律で罰するんじゃなく、児童福祉を充実させようって方向にいってほしい。その結果、子供が誰もおじさんにセックスさせてくれないのなら、そら男もあきらめなくてはいけません。私は別にね、ロリコン野郎がタイやフィリピンに買いに行く権利とか全く考えていません。どうか勘違いなさらないでくださいね」
最後、もう一人の女性ゲストＭさんが日々のささやかな喜びに感謝を、みたいな話しをして終わり。
（完全版）
テイプおこし４
（完全版）
テイプおこし５
（簡略版）
観客席の眼鏡かけたダサい30ぐらいの女から声をかけられた。まず私は彼女の言うことを全然理解できなかったので、しょうがないから私から話しをもちかけたら、彼女も私の話しを全く理解してくれない。
私「客の集まり悪くてガッカリしちゃった」「私が何でこのイヴェントを知ってきたの？」「昨日、吹田のメイ・シアターで『週刊金曜日』のイヴェントがあったから、そこの前で今日のイヴェントのビラ配りをしたけど、それ読んできたのかな？」「『週刊金曜日』にこの前、伊田先生、シングル単位特集組んでくれたから、反応してくれるかなあって思って」って言っても、全然通じない。
「何なの？ それ？」「何なのそれ？」「分からない」「分からない」ばっかり。思わず「山崎さん、助けて～！」って叫ぶとスッとんできた。彼女の話しをきいて解読し、彼女が『週刊金曜日』とういもの自体を全く知らなかったので、山崎さん、大急ぎで伊田先生の「シングル単位」の特集が掲載された『週刊金曜日』（1999年９月３日号）を持ってきて彼女に渡した（まあ、事前に観客全員には、その特集記事のコピーは渡していたけどね）。すごい浮世離れした方ねとビックリ！ いくらなんでも、このイヴェントに来るぐらいやのに、『週刊金曜日』知らんてか～？ よう分からん人ね。
それとも私に他人とのコミュニケイション能力が欠けているのか。
やっぱり、女性観客が売買春について。
司会者・山崎さんが「他の問題をとりあげたい方の時間、あるかしら？」とかで、「他の問題。他の問題の方～」って他の観客達に確認。
私「じゃあ、彼女以外にも売買春について訊ねたい方、いますか」って訊いたら、他にも二人手を挙げた。
私「これを論じようとしたら、10分や15分ではとても足りません。5時間か10時間ぐらいかかりますけど、いつかそれだけで論じてもいいけど、でも今回は手短にお願いします」
最初の困惑した女性（30ぐらい）からの意見の後、司会者が他の方へと移動している間に、
左隣の男Ｈさんが「あれってＯＫなの？」
私「あれを分析して論じあおうとしたら、とても１0分じゃ足りないの。５時間、１０時間かかる」「でも、あれは問題あるから、徹底論破したいけどね」
60ぐらいのきまじめそうなおばさんが近頃の性の乱れをなげいて、性の自己決定について批判的。
ある女（30ぐらい）が男のセクハラとかに怒って「男性のこの野放しにされている性欲、性欲について、男性も考えて」
男の人達の意見が。
彼女 「じゃ、なんで買いに行って風俗が盛んで、ハレンチすぎますよ、日本って、性に関して、品性がないっていうか」の後に、しょうがないから私「あなたはセックスに対して嫌悪感がありませんか？」「女は純潔で結婚すべきだとか、婚前交渉はダメだとか、結婚を前提としないセックスはダメとか」「女がハンサムにメロメロなって、結婚の約束をキチンととりつけずにセックスするのはダメとか・・・」
女「そんなん、罪悪なんて思ってないですよ」「ＯＫですよ」「なんで、そんな偏見に凝り固まってるのよ！」。
私「キリスト教的、純潔教育的、一夫一婦制内・・・」って言ったら、会場騒然。怒って次々と手を挙げた。目を三角にした男が「キリスト教への偏見だ！ 仏教かて、お乳プルプルの女は人を堕落させるって・・」 他にも怒り狂った女が「差別よーっ！」って絶叫！
私「ピルがつい最近解禁されましたけど、解禁されるずっと前からピルに興味をもって色々と調べたんですね。そしたらとんでもない反対派がいっぱいいて中にはキリスト教徒がもぐりこんでいて、色々活動していますからね」
「それを知った上で知ってほしいんですけど、『週間金曜日』、キリスト教矯風会と手を組んでいますからね、売買春反対の特集でね」
観客たち「差別だー！」「偏見だー！」「なんでそんなこと言うのよーっ！」会場騒然。
伊田先生、ハッキリ言って困惑が。そら、私みたいなのいてたら、困りはてるやろうな。
それから他の方々が手を挙げたので司会者がマイクを渡した。
そして私たちそれぞれ一言ずつ。
まず私の右の方。
次ぎ私「とても有意義でした。ただ、こちらは（右の40男Ｏさん）『２１世紀労働論』が主でしょ。私は『シングル単位の恋愛・家族論』からやから。労働論を論じるだけでも時間たらんのに、私が売買春についても話しを広げたから時間が足りなくなってしまって、すみません。でもいつか、労働論なら労働論、売買春なら売買春って焦点をしぼってやりたいです。それでも５時間、１０時間ぐらいかかるかな？」
次左の方。その調子で次々と。
最後の締めに伊田先生のお言葉。
そうそう、彼女「あなたが影響を受けた男の人の名、教えて」ってメモだすから、「松沢呉一 『熟女の旅』、１２月頃発売予定『売る売らないはワタシが決める』、インターネット『スタジオ・ポット』」を紹介してあげた。
イヴェント中にも、「松沢呉一が仲間たちと『売る売らないはワタシが決める』って売買春全面肯定し、売買春否定者たちの発言を徹底批判した本を１２月頃発売予定だそうです」って言うと、隣の男たちがメモとってたから、たぶんチェックしてくれるかも。最低限、必ず伊田先生チェックするな。
近くに座ってた太目の茶髪の女性も介護職。後で近くに座った茶髪の若い男もホウムヘルパー。やけにそういうの多いな。きれいな女が市会議員。
伊田先生、サーヴィス精神旺盛で、次々と席を移動して皆とおしゃべり。私も「相当ヘヴィーな話しをして、困らせてすみません」って言う。伊田先生、全然気を悪くしていないって。それから色々聞いた。小谷野敦『もてない男』とかね。「私の実感やけど、やっぱり世間一般は、伊田広行的なのよりも、小谷野敦的なものの方が受け入れられるでしょ。小谷野敦、手ごわい、思うわ」 伊田先生「でも今パートの女性達で苦しんでるのや、老人問題で苦しんでる人達に、小谷野敦がなにかしているかといえば全然でしょ。あんなん、僕にとっては全然脅威ではないよ」とかね。「いつか小谷野敦論でも書いてみようかな」やて。私はそらなんていっても伊田広行。けど問題は、もてへん男で、ねじけて保守反動・抑圧的になったのや。そういうのには、伊田先生の言葉は、「もてる男の意見や」とかね。ねじけた抑圧男っててごわい、思うわ。
最後、皆でお写真をとろうってことなって、私はずうずうしく「私、伊田先生のお隣とった～」 伊田「先生はやめてって」
私、大阪でよかった。
これで後は松沢呉一も東京やなく、大阪在住やったら最高やったのにね。